モーターを作ってみよう
  1 回る向きを変えるにはどうすればよいのだろうか?

電池の向きを変える。磁石の極を変えるなどが考えられる。
  2 もっと力強く回転させるにはどうすればよいのだろう?もっと力強いモーターを作りたい。

1 簡単に変更可能なものには以下の操作がある。
・グリースをさす。
・ 電池を直列にする。
・ 磁石を強いものに取り替える。
・ 磁石を二個使う。
・ 磁石の位置を変える。
・ コイルの巻き数を増やす。
・ コイルの形状を変える。(大きくする。四角にするなど)
・ 軸をしっかり作る。
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◎ 整流子の利用
クリップモーターのまま性能を上げるには,半回転ごとに電流が流れるのを,整流子を用いて常に電流を流す次のような方法がある。
【準備】
エナメル線(ホルマル線でも可,直径0.5o),乾電池(3個),乾電池フォルダー(3個),フェライト磁石(2個)
アルミ棒(直径5.0o程度,長さ15.0cm程度),銅テープ(幅1cm,長さ鉄芯と同じ大きさ)
画鋲(2個),ペットボトル(2個),パイプ(内径アルミ棒が入る大きさ,直径1cm)
ホットボンド,はんだごて,はんだ,紙やすり
【組立】
@ 整流子の作成
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A 下図のように組み立てて電池につないでみる。
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【実験】
銅テープの角度を変えて,よく回る位置を調べる。
* L型の支持金具はペットボトルで作ってもよし,ストローで作ってもよい。
  3 市販のモーターはどうなっているのだろう。同じものが作れるだろうか?

 市販のモーターは三極モーターが一般的である。整流子とブラシの位置関係やコイルの巻き方,磁石の形状などいろいろ研究できる。
  4 モーターを手でまわせば発電するだろうか? エネルギーの変換ができるだろうか?

 発電(=エネルギーの変換)は整流子つきのコイルを回転させた場合は検流計で確認できる程度である。永久磁石と電磁石を利用したタイプのモーターを作成すればよい。
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◎ 鉄心のあるモーターの製作
【準備】
 エナメル線(ホルマル線でも可),磁石,スズメッキ線(細いものがよい。細めの針金でもよい。)
 太いストロー(直径6mm程度),銅テープ6ホットボンド,プラスチック管(外径10mm,内径7mm)
【組立】
@ ストローを5cmに切りその中に,5cmに切った鉄の針金をつめていく(入らなくなるまでつめる)。
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A プラスチック管(8cm)の真ん中にストローが入る穴をドリルであけ,@でつくったストローをいれ,ホットボンドで固定する。
(図1,プラスチック管に穴を開ける作業は,教師側がしていた方がよい。)
B ストローが固定されたら片側に100回ずつコイルを巻く。
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C 整流子になるようにプラスチック管に銅テープをつけ。
D 銅テープとエナメル線をはんだごてでつける。(エナメルをしっかりとはがしておく)
E ストローをホットボンドでつけて回転する台を作る(図2)。
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F プラスチック管にストローの軸をいれる(摩擦が少なくなるようにする)。
H スズメッキ線でブラシをつくる。
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完成
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【実験】
 検流計につないで回転させてみる。
  5 なぜ電流は磁界から力を受けるのだろうか?

次のような実験で,磁力線の性質から電流が受ける力を説明できる。
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◎ 電流が磁界から受ける力
【準備】
ビーカー(100ml),流動パラフィン(又は透明サラダ油),スチールウール,磁石(U型又はドーナツ型)
ホルマル線(直径0.5o),直流電源装置
【組立】
 幅さ約20cmの板に紙を巻き,その上から直径0.5mmのホルマル線を,約100回巻く。
 このとき,鉛筆などを板とホルマル線の間にはさんでおくと後でコイルを取り外しやすい。
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 ホルマル線を板から外し,正方形にして,ほつれないように5cm間隔でビニールテープを巻く。
【実験】
@ コイルに電流を流し,スチールウールと流動パラフィンを入れたビーカーをコイルに近づけて磁界の様子を観察する。
(「永久磁石で釘をたくさん付ける方法を探そう」のヒントカードへの対応を参照)
* コイルは発熱するので,観察するときだけコイルに電流を流すこと。
A フェライト磁石の上にコイルを置いて観察してみる。
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B 観測結果を書いてみる。
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