ヒントカードへの対応[さびのできる条件を調べよう] 1 さびることに関係していることは何なのだろう? ![]() ◎ いろいろな溶液中の鉄くぎ 3個のペトリ皿に純水,1%食塩水,10%食塩水をそれぞれ入れ,1%ヘキサシアノ鉄(V)酸カリウム水溶液1mlとフェノールフタレイン水溶液を3滴加え,鉄くぎの様子を観察する。 ![]() 純水でも鉄イオンの検出がわずかに見られるが,食塩水の場合,鉄イオンと水酸化物イオンの検出が顕著に見られる。さらに,1%食塩水に比べ10%食塩水に浸した鉄くぎの変化が大きい。(写真はくぎを浸して10分後の様子) ![]() ◎ 水中でのさびの様子の観察(全部,水や食塩水に浸した) 写真左は水中に鉄くぎを浸したもので,写真右は鉄くぎを半分水中に浸したものである。 水面付近にさびができていることから,鉄が水に溶け出して,空気中の酸素と反応していることが分かる。 ![]() 水中でのさびの様子(3日後) ![]() 一か月後は水中や食塩水中でもさびが見られる。 ![]() ◎ いろいろな溶液中の鉄くぎ(他の水溶液でもさびるか) 食酢や水酸化ナトリウム水溶液を用いて実験してみる。 ![]() 鉄は食酢のような酸と反応しやすいためさびやすい。 鉄はアルカリに溶けないことから,水酸化ナトリウム水溶液中では変化が見られない。 ![]() ◎ いろいろな溶液中の鉄くぎ(酸素を吹き込んだらさびやすくなるか) 酸素ボンベで酸素を吹き込んだ水や,過酸化水素水に二酸化マンガンを入れて酸素を発生させた溶液で実験してみる。 10分程度観察する。 ![]() 写真左純水,写真中酸素ボンベで酸素を吹き込んだもの 写真右過酸化水素水に二酸化マンガンを入れて,酸素を発生させたもの 過酸化水素水に二酸化マンガンを入れて酸素を発生させた溶液中での鉄くぎの変化が最も大きい。 2 さびができないようにすることはできないのかな? ![]() ◎ ステンレス釘はさびるか 1%ヘキサシアノ鉄(V)酸カリウム水溶液1mlとフェノールフタレイン水溶液を3滴加えたペトリ皿に鉄釘,ステンレス釘,真ちゅう釘を入れて10分程度観察する。 ![]() 鉄くぎに比べて,ステンレスや真ちゅうでは変化が見られない。さびを防ぐ処理が施されているのが分かる。 * ステンレス・・・鉄,クロム,ニッケルの合金 * 真ちゅう・・・・銅,亜鉛の合金 3 身の回りの金属はさびているのだろうか? ![]() ◎ 身の回りの金属を観察する 銅の棒,釣り用のおもりなどいろいろなものをさがしてきて,表面を紙ヤスリで磨く。 食酢などの酸やカタバミなどの植物で磨く。 磨く前と磨いた後を比べてみよう。 ![]() カタバミにはシュウ酸が多く含まれているため,金属のさびを落とすことができる。 |