Q9 エタノールを入れたポリエチレン袋 演示実験で,エタノールを入れたポリエチレンの袋に熱湯を掛け,袋が大きく膨らむ様子を観察させたいのですが,うまく袋が膨らみません。良い方法はありませんか。 A 以前は,沸点が34.6℃のジエチルエーテルを使っていたのですが,麻酔性があるため,使われなくなりました。 エタノールの沸点は78.3℃ですので,少量の熱湯ではエタノールを気化させるだけの十分な熱を与えることができません。したがって,ポリエチレンの袋を大きく膨らませるためには,大量の熱湯が必要です。 なべなどの大きな容器で,大量の水を沸騰させ,火を止めた直後にエタノールの入ったポリエチレンの袋を入れると,袋は確実に大きく膨らみます。自然に冷却すると,エタノールが液化していく様子が見られます。 キャップを外したアルミ製スクリューキャップボトル缶にエタノールを入れ,多量の熱湯で加熱した後,缶の口をキャップでしっかり密閉して自然に冷却すると,缶がつぶれます。この現象を観察させて,缶の中で起こっていることを考察させるのも有効でしょう。 |