1 研究に取り組んだ観察,実験(1 身のまわりの現象) 1分野上 実験6 ふれ合う面積と物体の変形のしかたを調べよう 2 観察,実験のねらい 水を入れたペットボトルを,大小3種類の板をのせたスポンジの上に倒立させる。このときのスポンジのへこみを測定し,力の大きさは同じでも,ふれ合う面積が大きいほどスポンジのへこみ方が小さくなることを理解させる。 3 観察,実験の実際 @ 3p四方の木の板をスポンジの上に置き,水の入ったペットボトルを逆さに立てて,スポンジのへこみを測定する。 A 5p四方,7p四方それぞれの木の板についても,@と同じ測定を行う。 4 問題点 一般的に使用される食器洗い用のスポンジでは,へこみ方が不均一で正しい結果が得られにくく,圧力が大きくなると板が完全に沈み込んでしまうことがある。 5 観察,実験のポイント,改善した観察,実験 (1) 観察,実験のポイント ア 圧力が均等に伝わり,板が沈み込まないように,スポンジは中の空洞の大きさができるだけ小さく均一なものを使用する。 イ 板の面積によってスポンジのへこみ方の違いが明確になるように,ペットボトルの大きさや水の量を調整する。 (2) 改善した観察,実験 ア スポンジの種類 中の空洞の大きさが小さく均一な,メラミンフォームスポンジを使用することにした。(ホームセンター等で市販されている。) メラミンフォームスポンジは,上面と下面が1辺8p程度の正方形になるようにカッターで切り取る。下面には,同じ大きさの正方形に切り取った厚紙(黒表紙がよい。)を張り付ける。(図) スポンジの上面に置く板は,加工しやすく丈夫な黒表紙を,1辺3p,5p,7pの正方形に切って使用する。(写真1) ![]() スポンジの上に置く3種類の板と同じ形に,スポンジを切り取る方法も考えられるが,そうするとペットボトルを載せたときスポンジが横方向にねじれ,よい結果が得られない。 イ ペットボトルの大きさと水の量 メラミンフォームスポンジは,他のスポンジに比べて少し硬めである。したがって,500mLのペットボトルに水を満たして実験しても,へこみが少ない。 そこで,2Lのペットボトルに水を満たして実験を行うことにした。2Lのペットボトルは,鉄製スタンドの支持環で固定できない。そのため,写真2のようにペットボトルの底に接着剤で棒を取付け,その棒からゼムクリップを糸でつるして水準器代わりにし,垂直に板を押せるようにする。 ![]() ペットボトルの底に接着した棒に物差しを当てると,スポンジのへこみを正確に測定できる。 実験結果を次に示す。 ![]() ![]() ![]() (南種子町立南種子中学校 鎌田 健司) |