1 研究に取り組んだ観察,実験(2 大地の変化)


  第2分野上 観察1 火成岩を観察しよう



2 観察,実験のねらい
 安山岩と花こう岩のつくりの違いを観察し,火成岩,深成岩の特徴を組織のつくりで区別でき,それを岩石のでき方と結び付けて説明できるようにする。


3 観察,実験の実際
@ ルーペや双眼実態顕微鏡で,火山灰の粒の色や形の違いを見分けてスケッチする。
A 火山岩と深成岩をつくっている粒の色,形,大きさ,集まり方を観察して比べる。


4 問題点
(1) 岩石と鉱物の違いが分からない生徒がいる。
(2) 教科書では,岩石の表面を観察することで,火成岩,深成岩の組織のつくりの違いを区別させている。しかし,実際にそれだけでは不十分であり,簡易偏光装置等を利用して,生徒が岩石の組織を理解しやすいように事象提示を工夫する必要がある。


5 観察,実験のポイント,新たに開発した教材教具


(1) 観察,実験のポイント
ア スライド映写機を偏光顕微鏡の代用として利用し,安山岩と花こう岩の岩石のつくりをスクリーンに提示する。
イ 安山岩と花こう岩のつくりの違いを観察し,火成岩,深成岩の特徴を組織のつくりから考察させる。


(2) 新たに開発した教材教具
 岩石の組織の違いを学習するには,偏光顕微鏡を利用するのが最も有効である。これまでは,生物顕微鏡を改良して偏光顕微鏡の代用として観察していたが,一つ一つの岩石の薄片にも特徴があったり,組織の違いが分かるような像が見られなかったりする場合が多かった。そこで,スライド映写機を利用してスクリーン上に,岩石の組織を拡大して提示できるようにした。一斉指導の形での授業が展開でき,生徒も岩石の組織のつくりを理解しやすい。
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                    (大根占町立池田中学校  野添 誠)