斜面上を滑り落ちる物体に働く力 【目的】 斜面上を滑り落ちる物体に働く力の合力は,斜面平行下向きで,速度に関係なく一定であることを理解させる。 【教科・単元】 中学校理科1分野,物理T 【原理・工夫した点】 水平面上での定力装置による力学台車の運動と,斜面上をすべり落ちる力学台車の運動が同じであることを記録タイマーにより示す。 定力装置で台車に加える力と,斜面上の台車に働く重力の斜面並行成分が一致する角度で実験を行い,加速度が等しくなることを示すようにした。 【準備】 定力装置,記録タイマー,記録タイマー用テープ,力学台車,斜面 【実験】 1 定力装置で力学台車に力を加えて運動の様子を記録タイマーで測定する。 ![]() 定力装置は速度に関係なく一定の力でワイヤーを引く。 今回使用したものは50g重と100g重の二本のワイヤーが付いている。 今回は,50g重を使用した。なお,台車の質量は0.50kgである。 ![]() 2 斜面上に台車を置き,斜面上を滑らせて運動の様子を記録タイマーで測定する。 水平面上で50g重の力を加えたので,同じ合力になるようにする。 Kg重単位で計算すれば 0.050=0.50sinθ sinθ=0.1 である。斜面の長さが1.5mなので,斜面の高さを15cmとして実験する。 ![]() 【結果】 記録タイマーのテープを5打点ごとに切り取り,グラフ用紙に張り付けたところ下図のようになった。(記録タイマーは50Hzで使用) 上が水平面上で定力装置による運動,下が斜面上の物体の運動である。等加速度直線運動であり,加速度が等しいことが分かる。 ![]() ![]() (吉田町立吉田南中学校 理科部) |