摩擦電気の利用 【目的】 摩擦電気のする仕事について理解する。 【教科・単元】 理科基礎 【原理】 フランクリンモーターは静電気によって回るモーターである。 簡単に作製することができるので,静電気から電流への橋渡しの実験としても有効である。 ![]() 集電板に電荷を与え,その電荷が回転子に飛んだ(放電した)とすれば,同種の電荷の反発力で回転する。 反対側はアース(接地)してあるので電荷は逃げる。次々と電荷の移動が続けば回転も続くことになる。 普通のモーターに比べコイルが必要ない分,小さく作ることができるので,マイクロマシンの動力として脚光を浴びている。 【工夫した点】 ・ できるだけ簡単な構造で,良く回るもの。手に入りやすい材料で,加工が簡単なものを選んだ。 【準備】 ペットボトル(小),アルミ板(シールタイプ)又は銅テープ,木綿針(1本),アルミニウムはく,クリップ(10個程度) 塩化ビニルパイプとアクリルパイプ(直径20o程度以上),ティッシュペーパー,はさみ,押しピン(穴あけ用,1個) 【組立】 @ ペットボトル(小)を左の図のように下から5cmの高さで水平に切る。 A 残りのペットボトルから,回転子(真中の図)と回転子の支え(1.5cm×ペットボトルの幅)を切り取る。(右の図) B 下図の右のように組み立てる。集電板はアルミニウムはくを折って作る。アルミ缶を切ってもよい。 ![]() 支えの中心には,押しピンで針よりわずかに大きい穴を開ける。針の下端(とがった方)はペットボトルの底に置くだけで特に支えはない。 回転子は1.5cm〜2.0cm平方で,ペットボトルの平らな部分を切り取る。ペンチで針を通して固定する。 ![]() ![]() 【結果】 塩化ビニルパイプやアクリルパイプをティッシュペーパーでこすり,パイプをアルミニウムはくに近づけると勢いよく回転する。 このとき,集電装置と反対側は接地するか手で持っておく。 ![]() 【留意点】 ・ ペットボトルの種類によっては,うまく回転しない場合がある。 ・ 回転子は軽く息を吹きかけて回転する程度に針の位置を調節する。 ・ 静電高圧発生装置(ヴァン・デ・グラーフ起電機)を使用すれば,もっと質量の大きいもの,例えばフィルムケースなども楽に回すことができる。 静電高圧発生装置は必ずアースを取る。 |