黄銅づくり


【目的】
 銅と亜鉛の合金である黄銅を作り,合金について理解させる。
【教科・単元】
 理科総合A,化学U
【準備】
 炭素棒,銅板(2cm×5cm),1.5V乾電池2個,ガスバーナー
 塩化亜鉛の飽和水溶液(希塩酸に亜鉛粉末を入れしばらく放置したもの)
【工夫した点】
 一般に行われている黄銅づくりでは,銅板に亜鉛をめっきするときに水酸化ナトリウムなどの濃いアルカリ溶液を用いる。しかし,水酸化ナトリウムなどのアルカリは,加熱時に溶液が飛び散って目に入ったときなど失明の危険性があるので十分注意する必要がある。そこで,水酸化ナトリウムを用いずに,電気分解により銅板に亜鉛をめっきし,黄銅を作った。
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【手順】
@ 炭素棒を陽極,銅板(2cm×5cm)を陰極にし,塩化亜鉛の飽和水溶液中で3Vで電気分解する。
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A 30秒ほど電気分解すると,陰極の銅板が銀色に亜鉛めっきされる。
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B 亜鉛めっきされた銅板を弱火でゆっくり加熱する。
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【結果】
 銅板の半分は亜鉛めっきしていないので,色の違いから黄銅(銅と亜鉛の合金)ができたことを確認できる。
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【留意点】
・ 銅板は,紙ヤスリなどでよく磨くことにより,亜鉛がめっきされやすい。
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・ 加熱するときは,弱火でゆっくり加熱し,亜鉛の銀色が消えたら加熱をやめる。加熱し続けると表面が酸化され,黒っぽくなるので注意する。