USBポートにシリアル機器を接続
1 シリアル転送
 最近のパソコンは,シリアルポート(RS-232Cポート)がないものが多い。シリアル機器をUSBポートに接続することのできるケーブルが市販されているので,その使用方法を説明する。
 パソコンと周辺機器間でデジタルデータのやりとりをする場合,1本の伝送路(2本の電線)で順に信号を送る方法をシリアル伝送という。シリアル転送の際の接続(シリアル接続)のためのインターフェイス規格としてRS-232Cがある。
 パソコンと周辺機器間の双方向の通信を「二重通信」と呼ぶが,1本の線でスイッチを切り替えながら行うものを「半二重通信」,2本の線で同時に双方向通信を行うものを「全二重通信」という。RS232Cは全二重通信が可能で,データの伝送路は2本用意されている。
 一方,USBは,Universal Serial Bus(ユニバーサル・シリアル・バス)の略で,やはりシリアル転送である。RS232CとUSBの大きな違いは転送速度にあり,前者は20Kbps(ビット毎秒)後者は最大480Mbpsと大きく異なる(約2万倍)。したがって,将来的にはUSBに変わっていくものと考えられるが,高速通信を必要としない測定機器においては,RS-232Cが主流である。
2 RS232C USB変換ケーブル
 RS232C USB変換ケーブル(インターフェイス変換ケーブル)はチップを内蔵しており,ケーブルをUSBポートに接続すれば新しいハードウェアとして認識する。
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 認識したら添付のフロッピーディスクからドライバーをインストールすれば,ケーブルをつないであるUSBポートを仮想COMポート(RS-232Cポート)として設定する。RS232Cのコネクタは9ピンと24ピンがあるが,ほとんどの変換ケーブルが9ピンであるので,24ピンの機器を使用する場合,9ピンと24ピンの接続ケーブルが必要である。
 下図はデバイスマネージャで確認したときの画面である。
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