【試薬の調製方法】 | |||
薬 品 名 | つ く り 方 | 実 験 名 | 備 考 |
アンモニア性硝酸銀溶液 | 水20mLに硝酸銀1gを溶かし,かき混ぜながらうすいアンモニア水を滴下し,一度生成した沈殿がほとんど溶けてから用いる。 | アルデヒドの性質 | |
インドール酢酸水溶液0.1% | インドール酢酸1gを取り,ごく微量のエタノールに溶かした後,蒸留水999gを加えて,ガラス棒でよくかき混ぜる。 | オーキシンのはたらき | |
エオシン液 | 赤色色素で0.1%水溶液として細胞質の生体染色に用いる。 エオシンとヘマトキシリンのような塩基性色素での二重染色法が普通。 |
[染色液] | 核はヘマトキシリンにより青紫色,細胞質はエオシンにより赤色に染め分けられる。 |
塩化マグネシウム水溶液 | 蒸留水1Lに塩化マグネシウム72gを溶かす(これに約2時間,貝を入れておく)。 | 海産巻貝イボニシに起きているメスのオス化現象の実態を調べ,海洋汚染を研究しよう | イボニシの殻を割らずに実験する(麻酔効果)。 |
ギムザ液 | 蒸留水1mLに市販原液を1滴加える。 | [染色液] | 血液染色,白血球染色 |
ゲンチアナ紫 | 蒸留水100mLにゲンチアナ紫0.1gを溶かす。 | [染色液] | 根粒菌や花粉管核の染色 |
酵母菌浮遊液 | 水20mLに乾燥酵母0.5gを加える。 | デヒドロゲナーゼのはたらき | |
コンゴーレッド | (青紫)3〜5.2(赤) 染料・生体染色 |
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酢酸オルセイン | 氷酢酸45mLを加熱し,オルセイン1gを溶かす。冷却後55mLの蒸留水を加えてろ過する。 | 細胞の大きさの測定 [染色液] |
核,染色体の固定・染色 特に細胞分裂の観察に有効 |
酢酸カーミン | 煮沸した45%酢酸100mLにカーミン粉末約1gを加え,冷却後ろ過する。 (酢酸カーミン液100mL中に鉄ミョウバン1〜2%水溶液を10mL加えた鉄酢酸カーミン液は染色力が強力) |
細胞の大きさの測定 [染色液] |
核,染色体の固定・染色 |
サフラニン | 45%エタノール50mLにサフラニン1gを溶かす。 | 植物の細胞と組織のはたらき(茎・葉での水分移動) [染色液] | 木部を赤色に染色 核・仁・中心体の染色 |
ザルツマン試薬 | @ ビーカーAにN-(1-ナフチル)エチレンジアミン・二塩酸塩0.1gを入れ,純水100mLに溶かす。 A 別のビーカーBに氷酢酸50mLと純水850mLを混ぜた液を入れ,温めてからスルファニル酸5gを溶かす。 B Aが冷めてから@の液を加え,さらに純水を加えて全量を1000mLとし,着色びんに入れておく。 前日につくった場合は,冷蔵庫に保管する。 |
道路からの距離と大気汚染の関係 | |
チモールブルー | 指示薬の変色域 | (赤)1.2〜2.8(黄) (黄)8.0〜9.6(青) |
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デンプン水溶液 | 水10mLにデンプン1gを加えてよくかき混ぜ,これを熱湯200mLにかき混ぜながら加えて透明になるまで煮沸する。 | ハロゲン単体の性質 チンダル現象 |
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トリエタノールアミン水溶液50% | 道路からの距離と大気汚染の関係 | 二酸化窒素を捕集するための試薬 | |
生パン酵母液 | 蒸留水約10mLに生パン酵母1gを加えてよく混ぜ,さらに蒸留水を加えて全量を50mLとする。 | アルコール発酵 | |
ニンヒドリン | タンパク質+1%ニンヒドリン 加熱で青紫色 |
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ネスラー試薬(毒) | 水銀とヨウ素を含む。 3gの水に2.5gのヨウ化カリウムを溶かし,3.5gのヨウ化水銀を加えて撹拌し完全に溶かす。次に15%の水酸化カリウム溶液を100g加えて撹拌し,1日静置したのち上澄み液をとる。 |
アンモニアの検出 橙黄色 | |
フェーリング液A液 | 硫酸銅II五水和物7gを水に溶かして100mLとする。 | 糖類の反応を調べる | 使用直前に混合加熱すると赤褐色の酸化銅 還元糖(ブドウ糖・麦芽糖など)の検出 |
フェーリング液B液(劇) | 酒石酸ナトリウムカリウム35gと水酸化ナトリウム10gを水に溶かして,100mLとする。 | 糖類の反応を調べる | 使用直前に混合加熱すると赤褐色の酸化銅 還元糖(ブドウ糖・麦芽糖など)の検出 |
フェノールフタレイン | 0.1gをエタノール80mLに溶かし,水を加えて100mLとする。 | 中和滴定 | (無)8.2〜10.0(赤) |
フェノールレッド | (黄)6.4〜8.2(赤) | ||
ブロモチモールブルー(BTB液) | エタノール20mLにブロモチモールブルー0.1gを溶かし,水を加えて100mLとする | 指示薬の変色域 | (黄)6.0〜7.6(青) |
フロログリシン | 45%エタノール100mLにフロログリシン1gを溶かす。 | [染色液] | 植物の木部を茶褐色に染色 |
フロログルシン | フロログルシンの5%水溶液又は5%エタノール溶液を,組織に充分染み込ませて余分をろ紙で吸い取り,濃塩酸を滴下すれば,リグニンの蓄積に応じて道管壁その他の木化細胞壁が赤紅色に発色。 | 植物の細胞と組織のはたらき(茎・葉での水分移動) [染色液] |
植物の木化した細胞壁を染色 |
ベネディクト試薬 | クエン酸ナトリウム173gと無水炭酸ナトリウム100gを850mLの水に溶かした液に,硫酸銅17.3gを150mLの水に溶かした液を少しずつ加える。 フェーリング液より感度が高く,保存に耐え,尿酸・クレアチニンなどによる還元がおこりにくい。 |
還元糖の検出(尿中) 血液中の糖の検出 銅イオンの糖による還元を利用し,還元力の大小に応じて青から緑さらに黄色に変化 |
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マラカイトグリーン(劇) | 水溶液=青緑色 pH2以下=黄色 |
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ミロン氏試薬(毒) | 硫酸水銀使用 | タンパク質およびフェノール類の検出 赤褐色変化 |
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メチルオレンジ | 温水100mLにメチルオレンジ0.1gを溶かし,冷えてからろ過する。 | 酸化物の性質を比べる | (赤)3.1〜4.4(橙黄) |
メチルグリーン | 95%エタノール100mLにメチルグリーン1gを溶かす。 | [染色液] | 植物の師部柔組織を緑色に染色 |
メチルレッド | エタノール90mLにメチルレッド0.2gを溶かし,水を加えて100mLとする。 | (赤)4.4〜6.2(黄) | |
メチレンブルー水溶液 | 0.1%水溶液又はエタノール溶液・石炭酸水溶液として用いる。 | デヒドロゲナーゼのはたらき [染色液] |
核の染色以外に,細菌・血液・神経系・繊維組織・植物細胞の液胞の生体染色に用いる。酸化還元色素で青色(酸化)・無色(還元)に変色し,生体還元部位の検出や脱水素酵素反応などの水素転移反応の人工的な水素受容体として利用される。 |
ヨウ化カリウムデンプン紙 | デンプン水溶液100mLにヨウ化カリウム0.5gを溶かし,ろ紙片を浸して用いる。 | ||
ヨウ素溶液 | 水20mLにヨウ化カリウム8gを溶かし,ヨウ素2.54gを加え,さらに水を加えて100mLとする。 | ジャガイモにおけるデンプンの存在 | |
ヨウ素ヨウ化カリウム溶液 | 蒸留水100mLにヨウ化カリウム1gを溶かし,ヨウ素0.3gを加える。 | アルコール発酵 | デンプン(青藍色) デキストリン(赤色) グリコーゲン(赤褐色) |
リトマス | 水100mLにリトマス1gを溶かし,ろ過する。 | 酸性=赤変 塩基=青変 | |
(鹿児島県立垂水高等学校 末原恵利子) |