取り組んだ

観察,実験

 第3学年「日なたと日かげを調べよう。」

観察・実験

のねらい

 日なたと日かげの地面の温度を調べ,それぞれの地面の温度と時刻による温度変化をくらべ,日なたと日かげの違いや時刻による温度変化についてまとめることができる。

1 観察,実験の実際

 日なたと日かげの地面の温度を,温度計を使って測定し,正しく記録できるようになり,日なたと日かげの地面を比較して,日なたの地面の温度が日かげよりも高いのは,日光で温められるからであると考えることができるようにするために,『校庭の地面のうちで一番温度が高い所と,低い所を見付けよう』というテーマで,いろいろな場所の温度を測りながらどんな場所が地面の温度が高いのか,また低いのかを調べた。

 

2 問題点

 「地面の温度は何度くらいあると思いますか」の教師の発問に対し,児童は「20度,30度,50度,100度」などと予想を立て,温度を実感としてとらえられていない児童が多くいることが分かった。

 そこで「温度は自分の体の温度(体温)と同じ単位です。自分が熱があるなあというときに体温計で測ったりするよね。そのときの温度(体温)は何度くらいかな」と投げ掛けた。

 さらに,「夏に水泳学習があったよね。そのときも今日の水の温度はどのくらいだよと先生が言っていたのを思い出してごらん。そのとき触った感じと比べてみて今の地面の温度はどうかなって考えてみて」と,助言し,再度地面の温度の予想を立てさせた。

 実際に実験をしてみると,測り方は同じなのに同じ場所でも地面の温度が全く違うという結果が出てしまった。

 

3 観察,実験のポイント,新たに開発した観察,実験

 実際に学習を行った結果,次のようなことが明らかになった。

・ 温度計の示す温度と実際の感覚が結び付いていない児童が多いので,日ごろの経験を想起させ,関連付けながら学習を進める必要がある。

・ 温度の高い所や低い所,さらには,そこの温度の予想を立てさせることで,自分の予想と比べながら学習を展開し,深い学びとすることができた。

・ 温度計の使い方,温度計に直射日光が当たらないようにする覆いの仕方,温度の測り方など,確実にできるようにしてから実験を行う必要がある。

・ ゲーム感覚で「一番温度の高い所,低い所を見付けられた人がチャンピオンです。」と言って実験を行った。また,実験の結果は大きな紙に描いた校庭の略図に記入していくようにし,温度の高い所,低いところが一目でわかるように工夫した。そのことにより,学習意欲を高めることができた。

・ 同じ場所でも,天気や季節によるかげのできかたも違うこと,時間帯によっても地面の温度が違うことを発見できるように同じ実験を再度別の日に行い,確認をした。

(鹿屋市立野里小学校  有留 幸恵)