単元名

3年 日なたと日かげをくらべよう

単元のねらい

日なたと日かげの地面の様子に興味をもち,太陽の光が当たっている地面と当たっていない地面の様子を比較しながら調べ,日なたと日かげの地面の様子には違いがあることをとらえることができるようにする。また,かげの位置の変化と太陽の動きとの関係を調べ,かげの位置は,太陽の動きによって変化することをとらえることができるようにする。

児童の素朴な見方や考え方

教師の支援・対応

 納得・実感させるために必要な観察,実験

《地面の暖かさをくらべよう》

1 「日かげよりも日なたの方が暖かいと思う。」等,生活体験上ほとんどの児童が日なたの方が暖かいと思っている。

 

 

 

2 「おおっ!日かげの方がすごく冷たい!」,「日かげはしめってる!」など,非常に感動している様子だった。

 

3 「日かげは25度だ。」,「日なたは35度もある!」,「もっといろんなところで測りたい。」など,日なたと日かげの温度差に驚いていた。

 

 

4 「あれ?こっちの日かげは22度だ。」,「こっちの日なたは37度もある!」など,同じ日なた,同じ日かげでも温度の差に疑問を感じていた。

 

 

5 「いつも日かげの所でも,24度ある。」等,いつも日かげの場所でもあまり温度差がないことに驚いていた。

1 「そんなことはないだろう。日なたも日かげも変わらないよ。地面はつながっているんだし。」等,児童の考えを揺さぶるような発問で,観察,実験への意欲を高める。

 

2 「ほんとだね。みんなの方が正しかったね。」等,日なたと日かげの体感温度の違いをまとめる。

 

3 「じゃあどのくらい差があるか数字で表してみようか。」等,棒温度計の使い方を指導し,日なたと日かげの地面の温度を班ごとに測らせる。

 

4 「日なたと日かげを測り終わった班は,いろんな場所で測ってみよう。いつも日かげになっているところも測ってごらん。」等,早く終わった班に他のデータを集めさせる。

 

5 「同じ日なた,同じ日かげでも少し温度の差があるんだね。」

○ 日なたと日かげで同時に手をついて温度を比べる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○ 棒温度計を使って日なたと日かげの地面の温度を比べる。

 

《かげのでき方を調べよう。太陽はどのように動いているか調べよう。》

6 「太陽が動くとかげも動く。」「日時計っていうのがある。」,「かげの方向は変わる。」など,生活経験上ほとんどの児童がかげの方向は時間と共に変わると考えているが,その規則性には気付いていない。

 

7 「(1時間目と比べて)やっぱりかげが移動した!」,「逃げにくい。」など,時間がたって,かげが移動したことや自分たちの予想が当たったことに喜んでいた。

 

 

8 「動いたんだよ!」,「今じゃなくって,もっと時間が必要なんだよ!」,「太陽が動くとかげも動くよ。」,「棒を立てて,かげを1時間ごとに記録していけばいいよ。」など,かげはゆっくりと動いていくことを必死で説明しようとしていた。

 

9 「うわー!太陽って丸いんだ!」,「満月みたい!」,「あっ動いてる!」,「ほんとだ!動いてる!」など,普段まぶしくて見ることのない太陽を見たこと,太陽が動いている瞬間を目撃したことに感動していた。

 

10 「早く!もっと後ろ!」,「難しい!」など,かげをターゲットの場所に作る体験から,太陽と反対方向にかげができることを体験させる。大半の児童はスムーズに進んだが,なかなか合わせられずに困っている児童も数人いた。

6 「かげの方向は変わらないよ。先生のかげはいつも右前にできるよ。長さも変わらないし,影踏み遊びをしているときも変わらなかったでしょう。」等,児童の考えを揺さぶる発問をし,観察,実験への意欲を高める。

7 「本当?どんなふうに動いたの?先生は,動いたように見えないよ。今だって動いてないじゃない。先生にも分かるように教えて。」等,児童の考えを揺さぶるような発問を行う。

 

8 「なるほど,それはいい方法だ。その紙を持ってきてくれれば先生にもよく分かりそうだね。」等,方位磁針の使い方を指導し,日時計を作らせ,後日記入させる。

 

 

9 「ほんとに動いているね。」等,遮光プレートで見たことや日時計の記録などから,太陽が東から西へ動くこと,太陽が動くとかげも動くことをまとめる。

 

 

 

10 「ルールは,頭より上でこれをもって影を作って,10数えたら次に移動です。」等,ルールを説明し,リレー中はスムーズに進めない児童の援助を行う。

○ 1時間目に影踏み遊びを15分間ほど行い,かげのでき方を体験する。

 

 

 

 

○ 4時間目に影踏み遊びを15分間行い,1時間目とかげのでき方の違いを体験する。

 

 

 

○ 画用紙と画びょうと割り箸を使って,簡易日時計を作り,割り箸のかげと時間を休み時間ごとに記録する。

 

 

 

○ 遮光プレートを使って,建物を目印に太陽が動いているか観察する。

 

 

 

 

 

○ 厚紙と割り箸を付けた団扇のようなものでターゲットの空き缶等にかげを作って,班対抗リレーをする。

(南種子町立中平小学校 教諭 立石 光一郎)