研究に取り組んだ

観察,実験

 5年「流れる水の働き」

  川の水の働きで石が削られるか調べる。

観察,実験

のねらい

 川原にある石や砂は,上流から運ばれてくる間に,ぶつかったり,転がったりして,割れたり削られたりして,だんだん小さくなって丸みを帯びているということを理解させる。

1 観察,実験の実際

《実験道具》(1班分)

・ 石(発泡セメント4cm×4cm)…

・ ふたの閉まる広口の瓶

(インスタントコーヒーの瓶など)…1個

・ 水…少量,砂…少量,虫眼鏡…人数分

《実験方法》

@ 瓶の中に石3個と水7分目ほどを入れ,ふたを閉める。

A しっかりと振る

B 途中で瓶から出して,石の角や大きさに気をつけながら観察する。

C 別に用意した砂を虫眼鏡で見る。

 

《結果》

・ 振れば振るほど石の角が削られていき,丸みを帯びてくる。

          ↓

・ 石は石同士がぶつかって削られて丸くなるという考えをもつ。

          ↓

・ 削られた粉が瓶の底にたまり,それで石が削られて,砂ができるのではないかという意見をもつ。実際に,砂場の砂をよく見ると,小さな石のようなものが多数見つかる。

          ↓

・ 児童は石が削られて砂ができたと考えるようになる。

 

2 問題点

・ 石が丸くなる原因は石のぶつかりあいだという考えを児童はもつことができるようである。しかし,石のぶつかり合いを作り出している力が,「水の流れ」であることを十分に理解できていないようである。「振る」動作が「水の流れ」であることを,もっと納得させる方法を検討しなくてはならない。

 

3 観察,実験のポイント

・ はじめに入れる石の形を立方体のものでないものにすると,様々な丸い石が出来上がる。川原の状態により近づく。しかし,立方体のものでそろえた方が,児童の着眼点が限定されやすい。

・ 発泡セメントは画材販売店か教材販売店で取り扱っている。(彫刻刀などで,簡単に削れる。)

・ 途中から石の変化が小さくなるので,3分,7分,13分位で観察すると良い。

 

(輝北町立市成小学校  緒方 一行)