5年

単元名

 魚や人のたんじょう

 

単元のねらい

○ 生命が連続しているという見方や考え方をもつようにする。

○ 動物の発生や成長にかかわる条件を,計画的に追究する能力を育てることができる。

○ 人の母体の中での成長を資料を活用して,計画的に追究する能力を育てる。

○ 生命を尊重する態度を育てる。

児童の素朴な見方や考え方

児童のつまずき

教師の支援・対応

納得・実感させるために

必要な観察・実験

T (メダカと人の卵の写真を提示しながら)

これは,卵です。さあ,何の卵でしょう。

C 魚?

C 何か動物?

T 正解は,メダカと人です。

(生まれたばかりのメダカと赤ちゃんの写真を提示する。)

C 人も卵なの?

T 魚や人は,卵からどのように変化して,子どもに育っていくのだろう。予想図を書いてみよう。

<メダカ>

C 卵の中でどのように成長していくのか?

C メダカは卵から何日ぐらいで,かえるのか?

C どうしたら卵ができるの?

C メダカのオスとメスは,どこで見分けるの?

C 生まれたばかりのメダカについている袋は何?

<人>

C 人の体はどこからできるの?

C 男女が分かるのはいつ?

C おしっこ等はしないの?

C 栄養をどのようにして取り入れているのか?

<メダカ>

※  装置を準備し,メダカを入れ,毎日交代で餌をやる。

C 卵が水草についてる!

C 卵のまわりに小さい毛があるよ。中にあわが見える。

C 目がすごく大きい。

C 体の形が分かるよ。

C 血管や心臓が見えるぞ。

C 卵の中で子メダカが動いてるよ。

C 明日,生まれそうな卵があるから,よく気を付けておこう。

※ 子メダカの誕生に気付いて

C メダカの赤ちゃんが生まれてるよ!

C どこどこ?「小さ〜い」

C 今日が誕生日だね。みんなでハッピーバースディーを歌わなくちゃ。名前も付けよう。(嬉しくて大喜びの児童)

T メダカと子メダカは同じかな?

C よく分からない。虫メガネを持ってきてもいいですか?

C 透き通っているよ。

C おなかに何かあるぞ。

T 調べて,みんなに教えてね。

<人>

C 教科書や図鑑で調べよう。

C お母さんにも聞いてみよう。

C ○○君のお母さんに聞くと分かるんじゃない?

C 超音波でおなかの中の様子が分かるんだって。    

C 約8週で目や耳ができ,手や足の形がはっきりしてくるんだって。でも,体重は1gしかないよ。

C お母さんが超音波写真を見せてくれたよ。

C おなかの中でよく暴れていたって教えてくれたよ。

C 家にへその緒があった。

T メダカと人の誕生を調べて分かったことや感想を発表しよう。

C 子メダカは,おなかに養分の入った袋を付けて生まれてくることを初めて知った。

C お母さんが大変な思いをして生んでくれたので,命を大切にしたい。

C あんなに小さい卵から,どんどん魚や人の形になっていくのが不思議で驚いた。

C へその緒は赤ちゃんとお

母さんをつなぐ大事な役割をしているんだな。

C 人の精子と卵子は,どうやって受精するの?

○ 生命の始まりに興味をもち主体的に調べようという意欲付けをする。

 

○ 実物大の大きさを知らせ,卵からこのように大きく成長した自分に気付かせる。

○ 予想図と疑問に思うことや調べてみたいことを自由に書かせる。

 

 

○ 疑問を基に調べる内容を整理し,調べる方法を話し合わせる。

・メダカ…飼育・観察,図鑑

・人…母親に聞く,図鑑,ビデオ,インターネット

 

○ メダカと人と一応選択させたが,メダカに興味をもった児童が多かったので,メダカの観察は全員でしていくことにした。

 

 

 

 

 

 

 

○ 班ごとに解剖顕微鏡で,観察させ,一人ひとり記録をさせ,メダカの卵の変化に気付かせていく。教師も一緒に観察する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○ 子メダカの誕生を一緒に喜び,観察する。      

 

 

 

 

 

 

○ メダカと子メダカの違いに気付かせ,調べる意欲をもたせる。

 

 

 

 

 

○ 児童の母親が妊娠中(8月出産予定)であったので,協力をお願いしておく。

・ 超音波写真

・ 超音波映像のビデオ

 

○ 体の中の変化だけでなく,母親や家族の気持ちの変化についても調べさせ,大切にされて生まれてきたことに気付かせる。

 

 

 

○ 精子,卵子,受精,子宮,へその緒,胎盤など用語をおさえ,理解を深める。

 

 

○ 3億の精子の中でたった1個だけが卵子ととけあえて,今こ.こに存在するということを説明する。

 

○ 生きているものはすべて,体に命を受け継ぐための仕組みが備わっていることを確認する。

 

○ メダカと人の卵,生まれたばかりのメダカと赤ちゃんの拡大写真を提示する。

※ 等倍にして写真を提示すると,メダカより人の卵が小さいことに驚く。

 

 

 

 

 

 

 

<メダカ>

○ オスとメスの見分け方,メダカの飼育の仕方について全員で学習。その後,学校の池にいるメダカを自分たちで取りに行き,飼育する。

<準備した物>

・野生のメダカ

・水温…25℃前後

・えさ…市販のもの

・環境…直射日光の当たらない所,水草

○ 調べ学習

・母親に聞く,教科書や図書資料,図鑑,ビデオ,インターネット等を活用する。

○ 卵が生まれると,ビーカーに移し,解剖顕微鏡で観察させる。

 

 

 

○ 日常的に観察できるようにしておくことが必要である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○ 児童に分かりやすい図書などを探しておく。

○ インターネットは,「教師用指導書研究編」に紹介してあったホームページを活用する。

 

○ 8週目の重さを1円玉で実感させる。

 

 

 

 

 

○ メダカ,人の誕生の神秘さやすばらしさに気付かせるため,全員でビデオを視聴する。

(サケの卵の変化を含む)

 

○ 妊娠時のおなかの重さを実感させるため,8kgの重さのリュックを作り,抱かせる。

 

 

○ 「受精のしくみ」については,11月に学級活動で養護教諭とのT T で実施する。その際,理科の学習と関連付け,理解を深めたい。

(自分で調べていた児童も見られた。)

(東郷町立鳥丸小学校  大石 裕見子)