5年

単元名

 魚や人のたんじょう

 

単元のねらい

○ 魚を育てたり観察したりして,動物の発生について調べ,雌雄では体の形状が異なることや,魚の卵を観察し,内部の変化の様子を詳しく調べ,魚の卵の中の変化や孵化の様子をとらえるようにする。

○ 人の発生や成長について資料を活用するなどして調べ,人は受精した卵が,母体内で成長して生まれることをとらえるようにする。

○ 魚や人の発生や成長を調べる活動を通して,生命が連続しているという見方や考え方をもつようにするとともに,動物の発生や成長にかかわる条件を計画的に追及する能力,あるいは人の母体内での成長を資料を活用して,計画的に追及する能力や生命を尊重する態度を育てる。

児童の素朴な見方や考え方

児童のつまずき

教師の支援・対応

納得・実感させるために

必要な観察・実験

 

 

 

 

 

○ 命の始まりは何で,どのようにして成長して誕生するのか分かっていない。

 

 

 

 

 

○ 「メダカの育ち方」と「人のたんじょう」のいずれを選択すればよいか児童は判断できない。

 

○ インターネットで調べると情報が多くて,調べ学習がスムーズに進まない。

(人のたんじょう)

 

 

 

 

 

 

○ 学習意欲を維持するのがとても難しかった。

(メダカの育ち方)

 

 メダカや人は,「はじめ」からたんじょうまで

どのように変化して育っていくのだろう。

 
 

 

 

 


その1 事前調査

○ 単元に入る前に,児童の思考を探るための調査を実施し,児童は何が分かっていないのかはっきりさせた。

その2 友達の考えとの比較

○ 自分の考えと友達の考えを比べさせ,もう一度考えさせた。

その3 考えの整理

○ 今の時点で知っていることと疑問に思ったことを出し合い,整理した。何が分かっていなくて,何を知りたいのかをはっきりさせた上で,初めて「魚のたんじよう」か「人のたんじょう」かを選択させた。

 

その1

各自に課題をもたせる。

○ 一人一人が,自分の課題をもつことで,意欲が高まった。

 

その2 資料収集

○ 高まった意欲を損なわないためにも,あらゆる方法で,できるだけたくさんの資料を集め,集めた資料の中で,児童の課題に合ったものを提示できるように準備した。

○ 一人一人に自分の卵を持たせて観察を続けさせた。

 

 

 

 

 

○ 有効な活動

・ 産婦人科医へのインタビュー(学習時間外)

・ 出産を経験したことのある人へのインタビュー・インターネットによる情報収集

・ ビデオ映像,母子手帳の活用

☆ 最後のまとめの発表会では,ワークショップの形をとった。メダカを選択したグループと人を選択したグループに分かれてワークショップを開き,それぞれのワークショップを回りながら,感想を付せん紙に書いて張った。

 この感想を基に,意見交流会を行い,考えをまとめた。児童の考えをまとめる際には,分かったことをまとめるためのワークシートを配付し,できるだけ児童の力で,考えを整理できるようにした。このワークシートが命の連続性に気付かせるためにもとても有効であった。

(高尾野町立高尾野小学校  迫  恭美)