単元名

 

5年   花から実へ

 

単元のねらい

(1) 生命の連続性についての見方や考え方をもつことができるようにする。

(2) 発芽,成長及び結実にかかわる条件を計画的に追究する能力を育てる。

(3) 生命を尊重する態度を育てる。

 

児童の素朴な見方や考え方

  児童のつまづき(学習の流れ)

 

 

教師の支援・対応

 

 

 

 納得・実感させるために必要な観察,実験

 

    ヘチマとアサガオの観察

T;ヘチマのどこが実になるのだろう。

C;花の基の部分(実の形と似ているか

ら)。

C;つぼみみたいなところ。

C;花の基の部分が,違う花もあるよ。

T;ヘチマには雌花と雄花があります。どちらが実になると思いますか?

C;人間でも女の人が赤ちゃんを産むか

ら,雌花だと思う。

C;動物も雌が赤ちゃんを産むよ。

 

T;雄花は何もしないのかな?

C;魚は卵に精子をかけていたし,人間

も男の精子が必要だったよ。

そうじゃないと命はできないと思う。雄花は必要だ。

 

○ ヘチマの花の形からどこが実になるかを予想させる。

 

 

 

 

魚と人の誕生での学習を振り返り,命の誕生を考える子どもが多かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○ ヘチマの雄花と雌花の2

種類を比べさせ,雄花と雌花があることを教える。

(雄花と雌花については,教える必要がある。)

(アサガオのように,一つの

花におしべとめしべがある

植物のことにも触れるとよ

い。)

 

 

 

T;花のつくりを,詳しく観察してみよ

う。

C;アサガオはめしべとおしべが一緒に

なっていて,おしべの先には花粉がつ

いている。

 

 

○ アサガオの花のつくりについて確認する。

 

 

 

 

○ 花のつくりを,虫眼鏡を使ってスケッチさせる。中心部分は観察しにくいために,花びらを1枚取って観察させ

る。

(併せて,がくの必要性も教える。)

T;顕微鏡で観察してみよう。

C;あさがおの花粉は太陽みたい。ひま

わりみたい。

C;ヘチマはお米みたい。麦みたい。

 

 

○ 顕微鏡の使い方,スケッチの仕方については詳しく教え,子ども一人一人に操作させる。

 

○ 魚と人の誕生での観察を

振り返らせ,全員で確認しながら学んでいく。

○ 子どもたちがいつでも観

察できるように,教室に顕微鏡の設置をする。

 

 

T;この花粉はどんな役割があるのだろ

う?

C;ヘチマはめしべとおしべが別々なのにどうやって実ができるの?

C;ハチや他の虫が運ぶんだと思う。

C;ほら,こんなふうに風でも飛ぶんじゃない?(花粉を手でこすりあわせながら)

 

T;そうだね。風や虫によって花粉は

運ばれるんだね。

T;植物によって受粉の仕方が違うか

調べてみよう。

C;鳥も運ぶみたいだよ。

T;生命を産み出すための植物の工夫

について考えてみよう。

C;虫たちと協力しながら命を育てて

いる。

C;めしべは命を産み出す大事な所だ

から,がくやおしべたちみんなに守

られている。

C;これからは,花やいろいろな植物

を大切にしたい。

  

 顕微鏡の使い方は,メダカの観察で慣れていたが,顕微鏡を見ながらスケッチは難しいようだった。

 

 色々な種類の花の花粉を観察していた。(植物によって,様々な形・大きさの花粉があることに気付く。)

 

○ 虫媒花,風媒花,鳥媒花などがあることを教科書や辞典などを活用して調べさせる。

 

○ 植物は受粉等様々な工夫をしながら,命を受け継いでいることに気付かせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

○ 花粉実験は,植物の開花時期を逸したことと,台風の影響によってできなかった。

(2学期に受粉観察ができる植物の栽培をしておいたり,植物を温室で栽培したりしておくことが必要である。)

○ 学校内の色々な植物の観察をさせる。

 

 

○ 植物や命ある全てのものを尊重するということを観点に観察させる。

(根占町立滑川小学校 教諭 有枝 真奈美)