【実践授業を終えて】

1 メダカの卵の観察について

 (1) メダカの卵の管理については,水温調節,水流の緩和などの工夫をしたが,時系列の観察
  が難しく,計画的な観察を今後も目指していきたい。 (微生物も多くみられた。)

 (2) 子ども一人一人の卵の観察には解剖顕微鏡を利用したが,学習のまとめにおいてはモニタ
  ーテレビに接続できる顕微鏡を利用したところ,血液の流れや心臓の動きなどリアルな観察
  ができた。

 (3) メダカの卵の観察には3時間使ったが,人のたんじょうの学習と関連させる上では十分で
  あった。

2 人のたんじょうの指導について

 (1) 人のたんじょうについては,子どものもつ素朴な疑問を大切にしながら,魚の卵の観察を
  ベースに養護教諭と連携しながら指導を進めていった。

 (2) 母体内での受精卵の成長は,やや実感しにくい面があるので,今後工夫したい。

 (3) 養護教諭との共同授業は,命の尊重という面で有意義な学習ができた。知識・理解領域は,
  単なる学習内容の理解に終わるのではなく,保護者の心情面等についても配慮した方が子ど
  も一人一人の実感につながると感じた。

3 全体の指導を通して

  この単元の指導においては,子どもをリアルな事象とどのように出会わせるかということが
 ポイントとなるが,モニターテレビの利用は有効である。しかし,人の受精卵の観察には課題
 が残った。

  生命誕生に関する指導については,他教科,領域などと関連付けた指導が必要である。理科
 の学習を中核にしながら,学級活動や性教育,道徳の指導などと関連させる指導をすることが
 重要である。