取り組んだ

観察,実験

 第5学年「魚の誕生」

観察・実験

のねらい

 子メダカと親メダカを比べながら観察する活動を通して,その違いからメダカの成長の様子を調べようとする意欲を高めることができる。

 子メダカと親メダカを比較しながら観察し,成長の変化に気付き,新しい命を育み生命を連続させていることに気付くことができる。

1 観察,実験の実際

(1) 観察池でメダカを網ですくう競争をさせる。

(親メダカも子メダカも同様に一匹)

(2) 捕まえたメダカを確かめると,ほとんどが子メダカであることに目を向けさせ,親メダカと比べてみようという意欲をもたせる。

(3) 子メダカの体を解剖顕微鏡で観察する。

(4) 子メダカと親メダカのえさの食べ方を比べる。

(5) 子メダカと親メダカの動きを比べる。

(6) 観察したことを基に子メダカと親メダカの違いをまとめる。

 

2 結果

・ メダカを網ですくう活動で,ほとんどの児童が親メ ダカに比べて,子メダカの動きは遅いことに気付いていた。

・ 子メダカの体を解剖顕微鏡と観察させると,首の下(お腹の所)に袋がついていることや雌雄の見分けがつかいないことに気付いた。

・ 子メダカと親メダカの餌の食べ方にもはっきりした違いが現れた。

(子メダカはほとんど餌を食べない。)

・ メダカも人間と同じように,小さいときは雌雄の違いがはっきりせず,成長とともに次第に雌雄がはっきりしてきて,生きていく力を身に付け,子孫を残していこうとすることをまとめた。(生命の連続性の意味)

 

3 問題点

・ 導入段階での,児童にメダカを追い回させる活動が教育的であるかどうか,疑問が残る。

・ 観察池の黒メダカを使ったところが,ヒメダカほどはっきりメダカの内部を観察できなかった。

・ 子メダカのごくわずかしか,成魚にはなれない。

 

4 観察,実験のポイント

・ 子メダカがたくさん繁殖している状態で,行うと必ず児童は子メダカばかりをつかまえる。そのことをメダカ(魚)の成長の学習につなげたい。

・ 先行研究によると,メダカの稚魚を市販のメダカの餌を使って育てた場合は約20%しか成魚にならず,ミジンコ等生きた餌で育てた場合80%近くが成魚になるというデータがある。したがって,ミジンコ等の飼育を常時行う必要がある。

(鹿児島市立犬迫小学校  和田 哲也)