単元名

5年 生命のたんじょう(「人のたんじょう」)   全7時間

              (5・6年複式  A年度)

 

単元の

ねらい

・ 魚と人はどちらも卵から生命が始まることに興味をもち,生まれるまでの様子を調べることができる。

・ 人の母体内での成長から誕生までの過程を資料等で調べ,変化の様子をまとめるとともに,生命のすばらしさをとらえることができる。

時間

学  習  活  動

第1時

魚も人も卵から生命が始まることを知り,それぞれどのように変化して育っていくかについて考え,調べることをどちらか一つに選択する。

第2時

人の母体内での成長を想像して話し合い,調べることを決める。

第3時

人の母体内での成長を調べる方法を考え,計画を立てる。

第4時

人の卵子と精子の受精および受精卵の成長について学習する。

第5時

第6時

人の母体内での成長を資料等で調べ,生命の不思議さやすばらしさについて話し合う。(※ここの学習活動について,紹介する。)

第7時

人の母体内での成長・変化をまとめる。

「たしかめよう」を行い,人の母体内での成長についてまとめる。

【実際の学習活動の事例】

5

6

 

学 習 活 動

(児童の素朴な見方や考え方)

 

教 師 の 支 援 ・ 対 応

(納得・実感させるために必要な観察,実験)

過 程

 

 

 

 

 か

  

 む

 

 ・

 

 み

 

 と

 

 お

 

 す

1 クイズについて予想を立てる。

T: 26週の子どもの体重はどれくらいだと思うか。

C500

C:2s

C:1s        等々

T:この前の検診で954gでした。

   約1sの重さのものを持ってきてごらん。

1sのものを予想で準備,はかりで計ってみる。

C:思ったより重いな。

C:まだ足りない。

 

 

 

 

ナップザックに入れて肩から腹部にかけてつり下げてみる。

(4sも同様に行う)

 

2 学習のめあてを確認する。

人の母体内での子どもの成長について調べよう。

・ 担任の現在のお腹の子どもの大きさの予想を立てることによって,人の子どもが母親のお腹の中でどのように育って,生まれてくるかに興味・関心をもたせ,調べ活動につなげる。

 

・ 実際に26週の子どもの体重1sと羊水や体重増加分も含めた4sの重さを体感させることにより,母親のお腹の中で生命が確実に育っていることを実感させる。

・ 4sの重さについては,教師が準備をしておく。

      かぼちゃをナップザックに入れ,肩からつり下げさせる。

 

・ 妊婦と同様の体験をさせるために,階段の上り下りをし,体の重さや歩きにくさを体感させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3 計画をもとに,図書室の資料で調べたり,出産経験者の話を聞いたりして調べる。

 

 

 

4 調べたことを画用紙や広幅用紙にまとめる。

 

 

 

 

5 発表の練習をする。

 

6 発表をする。

7 友達の発表をもとに感想を話し合う。

8 担任の話を聞く。

 

 

・ 前もって,自分の親に聞いたことをメモさせておいたり,家から母子手帳,写真,ビデオなどの資料を持って来させたりしておく。

・ 教科書以外の情報を調べさせるようにする(図

書室の百科事典等)。

 

・ 見やすいように,図や絵,写真のコピーなど入れさせる。

・ 調べたことをまとめるだけでなく,調べたことから自分が思ったことや生命の大切さに対して考えたことなどもまとめるようにさせる。

 

・ 書いた文章を読むだけでなく,聞く人に分かりやすい言葉にかえて練習させる。

・ 友達の発表を聞いての感想をまとめさせておく。 

    

・ 担任自身の出産経験をもとに,母親の子宮の中で子どもがどう育って,どう生まれてくるのかということと,生命の大切さについてまとめるようにする。

 

 

 い 

 す

9 学習の感想をまとめる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10 次時の学習内容を知る。

・ 体験したことや自分が調べて思ったこと,友達の発表や先生の話を聞いて思ったこと,考えたことをまとめさせる。

       

 

・ 単元のまとめをすることを伝える。

〈成果と課題〉

○ 子ども自身の出産時の様子を家庭で聞かせたり,担任自身が妊娠をしていることで,目の前で生命が育っていることを実感させたりすることにより,生命に対する興味を高めやすかった。

○ 実際に1s,4s,終末では,出産直前の妊婦約10s(子どもの体重+羊水+体重増加分)を体験させることで,母親の立場に立った気持ち,生命の重さ,大切さなどを実感させることができた。

○ 今回は担任自身が経験していることを基に授業を進め,子どもたちに興味・関心をもたせて,学習を進めやすかった。経験を基にすべての授業を進めることは難しいが,まずは,教師がやってみて,それから子どもたちと学習を進めていくことの大切さ,教材研究の大切さを改めて感じることができ,大変よい研修となった。

(大口市立羽月西小学校 教諭 敷根 智子)