単 元 名

  3年生 「チョウを育てよう」

 

単元のねらい

・ 昆虫の育ち方には一定のきまりがあることや,植物と昆虫のかかわり

 についての見方や考え方をもつようにする。

・ 昆虫を愛護する態度を育てる。

児童の素朴な見方や考え方

教師の支援・対応

 (納得・実感させるために必要な観察,実験)

1次 「チョウの成虫を調べよう」

1 チョウを描いてみよう

T:みんなは「チョウ」を知ってる?

C:知ってるよ!!

T:見たことある?

C:ある!モンシロチョウ!アゲハチョウ!!

T:本当に知ってる?

C:チョウぐらい知ってるよ,先生!!

T:じゃあ,モンシロチョウの絵を描いてみよう!

C:え〜っ…。

 悩んだり,マンガの世界のようなチョウだったり,細かな部分まで捉えた絵は描けていない。

T:いろんなチョウがいるんだね…。

C:(お互いのチョウを見合って,盛り上がる。)

T:チョウって,羽の枚数は何枚?足は何本なの?足は体のどこから生えているのかな?顔はどんな顔?口ってどんなの?

C:(悩み始める。)

T:本物のモンシロチョウを見てみたいね

C:見たい!見たい!!

◎ まず,「知っている」つもりのチョウの絵を描かせる。すると,いろいろなチョウが出てくる。

左:知っているはずの蝶  右:観察した蝶

 

【教師の手立て】

☆ 定規で線が引きやすいように,記録用紙の絵を描くスペース枠に,2等分・3等分の目安の印をつけておく。

T:よ〜し,モンシロチョウを捕まえに行こう!!そして,本物そっくりのモンシロチョウを描けるようにしよう!!

 

2 チョウを捕まえよう。

3 チョウの成虫を調べよう。

 

2次 チョウの育ち方を調べよう

※ 「理科好き」な子が増えると思う。

☆ 線を引かせたら,自分の頭の中のチョウ(概念)をまず描かせる。〔予想〕  その後,出てきた疑問などから,実物を観察する視点が焦点化され,目的意識をもって観察,記録できる。

☆ 「初めから教える」のではなくて,「とりあえずさせる」,「やってみる」活動から,自分なりの課題や疑問(はてな?)が生じ,そこからより深まりのある探求心が育ち,解決した時の満足感,成就感も大きいと思われる。

 「昆虫を調べよう」につなげる。

(湧水町立栗野小学校 教諭 井芹 賢二 )

単 元 名

  6年生  「生き物のくらしと環境」

 

単元のねらい

・ 生物が周囲の環境の影響を受けたり,かかわり合ったりして生きてい

 るという見方や考え方をもつようにする。

・ 生物の体のつくりと働きを多面的に追究する能力を育てる.

・ 自然界のつながりを総合的にとらえようとする態度を育てる。

児童の素朴な見方や考え方

教師の支援・対応

 (納得・実感させるために必要な観察,実験)

1次 生き物と環境について考えよう

1 わたしたち(生き物)が生きていくための三大要素を確認する。

  ・ 水 ・ 空気 ・ 食べ物

 

2 それらを関係付けてみる。

   動植物,自然環境の描かれたプリントを切り抜き,別の用紙に貼り付け,関係を図式したり,矢印などで関連づけたりする。(グループ活動)

「食べる,食べられる」の関係,「住まい」の関係は出やすいが,既習事項の「ものの燃え方と空気(酸素・二酸化炭素)」,「動物のからだのはたらき(消化・吸収)(呼吸)」,「植物のからだのはたらき(光合成)」などを踏まえた関係付けは,ほとんど出来ていなかった。

 

2次 生き物と環境との関係について考えていこう

1 「食べる,食べられる」の関係

2 「水との関係」

3 「空気との関係」(気体検知管を使っての実験)

 

 

3次 まとめ

学習したことを思い出しながら,生き物と環境とのつながりをまとめよう。

1次と同じように,動植物と自然環境が描かれたプリントを自分で切り抜き,関係付けもう一枚の紙に貼ってまとめる。

☆ 具体的な実験,観察が少なく,既習事項を関連づけて考える単元なので,児童の意識・意欲もぼやけてしまうのではないかという危惧があったので,最初に生き物と環境について自分たちなりにまとめさせた。

 

お互いの関係付けも少なく,ほとんどが「食べる,食べられる」の関係であった。

 

 

 

 

 

 

※ 課題(問題意識)がはっきりしていたため,最後の「まとめ作業」でも,多くの関係付けができていたようである。

(湧水町立栗野小学校 教諭 井芹 賢二)