単元名

4年 もののあたたまりかた  

 

単元のねらい

1 金属は,熱せられた部分から順にあたたまることが分かるようにする。

2 水や空気は,金属と異なり,熱せられた部分が移動して全体があたたまることが分かるようにする。

学習の活動

(児童の素朴な見方や考え方)

教師の支援・対応

(納得・実感させるために必要な観察,実験)

1 前時の試験管で水をあたためたときの実験結果を確認する。

・ 上をあたためると,下はあたたまらない。

・ 下をあたためると,上もあたたまる。

・ 水は上のほうがあたたまりやすいのかな。

2 前時の疑問をもとにして学習問題を設定し,予想を立てる。

 ・ 水は,あたためられると上のほうに動いていくのだろうか。

・ 水はあたためると上に動く性質があるのではないだろうか。

・ みそ汁のみそが上に上がるのを見たことがある。

3 水がどのように動くのかを調べる方法を考える。

・ 水の動きが分かりやすくなるものはないかな。

・ 試験管より広いほうが見やすいだろう。

・ ビーカーを使ってみよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4 実験を行い,結果については図等で記録する。

・ おがくずは上に動き,やがて落ちてきた。

・ ビーカーではぐるぐると回っているようだった。

5 結果について話し合い,まとめる。

・ 水はあたためると上に動く。

・ 上にあるつめたい水は下に動く。

・ 水は動きながら全体があたたまっていく。

・ 水は金属とちがったあたたまりかただ。

1 前時の実験を想起させ,実験結果を確認させる。

・ 水を入れた試験管を熱したときの水のあたたまりかたやサーモテープの色の変化を想起させる。

 

 

 

 

 

2 下をあたためると,上もあたたまったことから水の動きについて学習問題を設定させ,予想を立てさせる。

 ・ おがくずの動きを水の動きと考えさせる。

 ・ おがくずはしめらせたものを用意しておく。

 ・ 試験管のように底面積が小さいものでは水の上

下移動はとらえられるが,水の対流は分かりにくいと考えられるのでビーカーを用意しておく。

3 試験管だけにとらわれずに子どもたちが考えた方法をできるだけ認めるようにする。

 ・ ビーカーの底に当たる炎の先が,できるだけ広がらないようにさせる。

 ・ ビーカーは加熱する場所を変えさせて,実験をさせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4 実験結果については,図等で記録させる。

 ・ 記録は図や矢印を使って分かりやすく表現するように助言する。

 ・ 試験管のような底面積が小さいものと,ビーカーのような底面積が大きいもので行った場合の結果を情報交換させて,比較させる。

5 水のあたたまりかたの決まりを見つけさせ,学習をまとめる。

 ・ 水のあたたまりかたについて,発言や記録をチェックして評価する。

 

 

【水のあたたまりかたの実験の別法】    

○ 水中ヒーター

・ 水中ヒーターを使ってあたためた。水の中にもやもやとしたものが見られ,あたためた水は上にいくことが確認できた。食紅を少しいれると水の様子がわかりやすくなってくるようだった。

【水中ヒーターによる実験】

○ ふくろ

・ 冷たい水をいれた水そうの中に,小さなふくろに入ったお湯を入れると浮きあがる。また,お湯の中に冷たい水を入れたふくろを入れると沈むことが分かった。

【冷たい水に浮かぶお湯を入れたビニル袋】

【お湯に沈む冷たい水の入ったビニル袋】

○ ペットボトル

・ お湯と冷たい水を入れたそれぞれのペットボトル口の部分を合わせた。すると,お湯が上にいき,冷たい水は下にいった。食紅を少しいれると様子が分かりやすくなってくるようだった。

【お湯と冷たい水の交換】

(成果) あたためられた水が移動することについて,児童は実験結果を基に自分なりにまとめることができた。

(課題)  意図する結果を出すために,試験管やビーカーの大きさ・水の量・おがくずの量等の条件を工夫していきたい。

(出水市立東出水小学校 教諭 松本 喜弘)