燃えるとは


燃焼とは
・ 熱や光を放出しながら進行する,急速な酸化である。
・ その際に,気体が燃焼する場合は,炎が出る。炭が炎を出さないのは,燃える気体がないからである。
・ 急速な酸化でないものとして,金属のさびなどがある。あるいは,食物を体の中で分解し,熱エネルギーなどを手に入れる過程でも酸化が起きている。
・ 植物体が燃えるときには,炭素が酸化し,一酸化炭素や二酸化炭素が発生する。同時に水素が酸化し,水が生成される。
1 植物体の燃焼
 植物体は,炭水化物(主にセルロース)で構成される。
 セルロースは(C6105)nであり,燃焼すると熱エネルギーとともに,CO2とH20が出てくる。
 よく考えると,太陽の光エネルギーを使い葉緑体でデンプンを作るときにはCO2とH20を使うことの逆の反応になっているから面白いし,良くできている。
2 植物体以外の燃焼
 植物体以外では,金属等が燃焼する。特にマグネシウムリボンは,酸化反応の際の質量の増加を調べる実験に使われる。イオン化傾向で大きい金属,Ca(カルシウム),K(カリウム),Na(ナトリウム),Mg(マグネシウム)が空気中で激しく燃焼する金属となる。
 Na(ナトリウム)などは,石油類の中に保存し,空気中の水蒸気と反応して自然発火が起きないようにしている。
金属における酸化反応では,2Mg+O2→2MgOとなり,水や二酸化炭素の発生はなく,質量は,酸素が結びついた分だけ重くなる。
3 燃焼の効率など
 燃焼の際には放出される熱エネルギーによって,燃焼生成物の温度は上昇し反応は良くなる。また,酸素の量が増えると反応は良くなる。そこで,空気を多く送り込めばよいが,あまりにも多くを送ると温度低下をもたらし効率が悪くなる。
 また,酸素量が低下すると燃焼できなくなる。ろうそくの実験では,約12%の酸素量ではろうそくは燃えることはできない。つまり,ろうそくの火が消えても,まだ12%の酸素が残されていることになる。