弾性とは


弾性とは何か
・ 物質が圧縮されたり,引き伸ばされたりしたときに元に戻ろうとする力のことを弾性と呼ぶ。
・ 弾性があるから振動し,振動が伝わることで,波が伝わる。
・ 力が加えられて形が変わることをひずみと呼び,元に戻ろうとする力はそのひずみの量に比例する。(フックの法則,しかしながら,あまりに大きな力を加えると永久に変形したままで元に戻らなくなる。弾性限界)。
1 空気の弾性
・ 空気の弾性は,窒素分子や酸素分子などと空間との関係で起きる。
 閉じこめられた空間に存在する気体分子は分子運動(空間を飛び回っている)を起こしている。無数の飛び回っている分子が壁に当たり,そのとき外壁を押す力が圧力となる。したがって,空間が狭くなると壁を押す回数が増し圧力が上がる。しかも,内部の温度が上昇すると,飛び回る運動が激しくなり圧力が上がる。(酸素分子は常温で400m/sほど,水素分子で2000m/sほどである。)
 その際のきまりが,ボイル・シャルルの法則である。
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となる。
 圧力をかけると体積が減り,その分元に戻ろうとする働きが大きくなる。
 したがって,空気の場合,圧力を加えれば加えるほど体積を小さくできる。その際に温度を下げるとさらに小さくできる。
2 水の弾性
・ 小学校の理科学習では,水は押し縮めることができないとなっているが,水も弾性体であり,わずかではあるが押し縮めることができる。
 しかしながら,小学生の測定できる範囲では無いため,上記のまとめをすることにしている。水が弾性をもっていることは水の中で音が伝わることで分かる。
3 空気てっぽうの玉が飛び出すのは
・ 空気は押し縮められると元に戻ろうとする。その働きで玉を押すので,球が飛び出すことになる。
 その際に,玉とてっぽうの筒との摩擦があり,玉が飛び出すのを止めている。その摩擦力よりも空気の押すが大きくなると玉が勢いよく飛び出すことになる。
 したがって,玉の厚さが同じであれば,同じ位置までピストンを押し込んだとき,玉が飛び出すことになる。