ふりことは


ふりことは
・ 一方を固定し,釣り下げたひもの下端におもりを下げ,重力の働きで周期運動を行うようにした装置。
・ ふりこの周期はおもりの重さや振れ幅等には関係なく,糸の長さによる。
1 ふりこの仕組み
・ A地点にあるおもりは,重力で下に落ちようと
する。そこで,ふりこの円周方向の力が働きBの方向へ動く。
この時,位置エネルギーが運動エネルギーに変換されることになる。B地点にきたおもりは,慣性の法則によりさらに進むことになるが,今度は重力がおもりを引き戻すように働きおもりのスピードは弱くなり,最初のA地点の高さになると静止する。そして,A地点の場合と同じようにBへ向けて動き始める。この運動が繰り返されるのがふりこである。
2 ふりこの周期を変える要因
・ふりこの周期は,糸の長さに関係する。
・ なぜ振れ幅によらないか。
  下図で考えてみる。AとBに同じ重さのおもりを付けたとすると,ふりこ運動のために働く力はAの方が大きい。しかし,距離が長いので周期は同じになる。
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・ なぜおもりの重さに関係しないか。
  下図で考えてみる。AのおもりがBより大きいとき,戻ろうとする力はAの方が大きい。ところが,Aは重いので大きな力が働いてもなかなか動かない。その結果,周期は同じになる。
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・ なぜ糸が長いと周期も長いのか
  下図で,おもりの重さと振れ幅が等しいとする。このとき,戻ろうとする力はAの方が小さく,ゆっくり動くので周期が長くなる。
3 ふりこの糸の長さ
・ 子どもたちは,糸の長さは実際に使っている糸の長さであると考える。しかしながら,実際には,支点からおもりの重心までの長さである。
 したがって,力学用分銅を縦につなぐと重心の位置が下がり,周期が長くなる。