地震とは


地震とは
・ 地殻の急激な変動によって起きる振動である。
1 地震の波動
・ 地震の揺れのエネルギーは地震波となって地球内部を伝わっていく。そのうち最も速く伝わる地震波はP波,次に伝わる地震波はS波と呼ばれる。
・ P波は振動方向が進行方向に平行な波(縦波,粗密波)である。S波は振動方向が進行方向と垂直な波(横波,ねじれ波)である。
・ P波は,S波よりも早く届くので,P波とS波の到達時間の差(PS時間)から,震源までの距離を測定できる。
・ 3か所の観測点からの距離が分かると三次元での震源の位置(緯度,経度,深さ)が分かる。
2 マグニチュードと震度
・ マグニチュードと震度は値が似かよっているため,よく混同されてしまうので注意が必要である。
・ マグニチュードは地震のエネルギーの大きさを示す尺度である。1つの地震に対して1つの値をもつ。
・ マグニチュードが1大きくなるとエネルギーは約32倍になると考えられている。
・ 震度は,ある場所での地震動の強さをいくつかの段階に分けて表示したものである。
・ 震度は場所によって変わり,一般に震源から遠くなると小さくなる。
・ 震度の測定は,気象台や測候所の職員が実際の揺れ具合から判定してきたが,1995年以降は震度計による震度(計測震度)が使われるようになった。
3 地震の成因
・ 地殻あるいはマントルにはたらく力によって,内部にひずみがたまり,急激に岩石が破壊する。破壊のあとは断層として観察できる。
・ 地球表層を構成するプレートはさまざまな方向に運動しており,その境界で起きる。
・ 日本はプレートが沈み込んでいる場所にあり,巨大規模の地震が発生することが多い。
4 地震にともなう現象
・ 地震にともなって断層が地表にまで現れ,それに沿ってずれが生じることがある。
   (例:1995年の兵庫県南部地震による野島断層)
・ 地震にともなって土地が隆起又は沈降することがある。
   (例:1804年の象潟地震による土地の隆起)
・ 海底の浅いところで地震が発生すると,津波が発生することがある。
   (例:1993年の北海道南西沖地震)
・ 沖積平野や埋め立て地では,地震動によって地盤が液状化し,地割れや陥没・噴砂などが生じることがある。
   (例:1964年の新潟地震)