第3学年 単元名 チョウの育ち方
【児童の実態】
・ 児童の多くは,きれいなチョウがアオムシの時代を過ごしてきていると考えてはいない。
・ チョウは花の蜜を吸うと考えているが,その幼虫は葉を食べるとは考えていない。
・ アオムシはそれ自体が成虫であると考えており,気持ちの悪い生き物で,チョウの子どもの姿であると考えてはいない。
・ アオムシは多くの児童にとって気持ちの悪い生き物であり,触ったり近付こうとしたりしない。




【ねらい・対策・指導の留意点】
チョウの卵を探させるために
・ キャベツ畑でモンシロチョウが飛び交っている姿を観察させたり,ビデオ映像でキャベツ畑のモンシロチョウの様子を見せたりして「チョウは何をしているのだろうか。」と問い掛ける。児童は,チョウは花の蜜を吸うと考えており,キャベツ畑にいることを理解できない。
チョウの一生を観察させるために
・ モンシロチョウの卵を集め,一人一人に卵を与えて飼育をさせる。
・ 決まった時間に観察させるとともに,変化があったときに記録させるようにする。
・ 体の変化(特に大きさ)と食べる量との関係を調べさせることで意欲的に調べることができる。
アオムシについて親しみをもたせるために
・ 卵から孵ったばかりのアオムシの姿を観察させ,親しみをもたせるようにする。
・ モンシロチョウの変化に気付かせるために,飼育日記を付けさせる。その際には,全体図だけでなく,日によって重点的に観察する場所(目の部分,口の部分など)を変えることで観察の楽しさを味わわせることができる。
モンシロチョウの卵を効率よく集めるために
・ 雨が続いた後の晴れた日は産卵行動が盛んである。そのような日にキャベツ畑に行くとよい。さらには,新鮮な葉の裏に卵を産み付けることが多いことも探す際のポイントになる。
アオムシコマユバチに汚染されないようにするために
・ アオムシを開放された空間で飼育するとアオムシコマユバチにやられるので,密閉した容器や網で覆って飼育を行う。
・ 密閉した容器で飼育する場合には,水洗いした後などの水をよく切り蒸気で蒸れないようにすることがとても大切である。