第5学年 単元名 流れる水のはたらき
【児童の実態】
・ 流れる水の働きついての問題意識をもたせることができない。
・ 地形が水の働きによって変わるという考えをする児童は少ない。
・ 流水実験を行ったときに濁流になってしまい,流れの働きが分からない。
・ カーブの内側と外側の水の流れの違いがはっきり分からない。
・ 川の流れの働きをなかなか実感させることができない。




【ねらい・対策・指導の留意点】
流れる水の働きについての問題意識をもたせるために
・ 雨が降っている校庭で,水の流れができているところを探し,何が起きているかと問い掛け,流れができていることやいろいろな物が運ばれていることに気付かせる。
地形が水の働きによって変わることを気付かせるために
・ 雨の日の校庭の様子を時間間隔をあけて調べさせ,雨が降り続けると流れの幅や深さが変わることを調べさせる。その際に,流れの幅につまようじなどを刺しておき,変化が分かるようにするとよい。
・ 違いをしっかりとらえさせるためには,ビデオ等を活用して違いを調べさせる方法もある。
流水実験が濁流にならないようにし,分かり易くするために
・ 流水実験では,最初水を流したときには小さな粒の土などが流れるために濁流になってしまう。そのために何も見えなくなる。しかし,水を流し続けると次第に水が澄んでくる。
・ 水が澄んできたときに観察できるように,流水実験装置を作る場合には,斜面の上に大きな石を敷いて,その上に砂や土などを混ぜて敷き詰める。そうすることで,実験装置の上の土砂がすべて流れ出さなくて実験ができる。
カーブの内側と外側の違いを調べさせるために
・ 流れに沿ってつまようじや串などを刺しておくことで流れが変化していることが分かる。流れの速さについては,おがくずや発泡スチロールの粉などを流れに流すとよい。その際に,流れを止めると粉が残り,どこをどのように流れていたのかはっきりする。
※ 水の流れの場合,水と岸の摩擦(粘性)等で岸の近くは少し流れが遅くなることを理解しておく必要がある。
水の働きを実感させるために
・ 水の流れを実感させるには,川に入ることが有効である。裸足で川底に足を入れると,小さな砂などが足に当たりながら流れていくことが分かる。さらには,水深の深い所に行くと,自分が流されそうになり,水の勢いを感じることができる。
※足のけが,水難事故には十分に気を付けること。