Q26 電気のはたらき
 乾電池2個にしても走りに変化が出ず,直列つなぎと並列つなぎに関心が向かない。あるいは,乾電池2個を使うとすぐに直列つなぎにしてしまい,並列つなぎが出てこないがどうすればよいか。

 教材社で販売している自動車等は乾電池1個でもよく動くように作られています。そのために,走らせて競争することに夢中になりなかなか乾電池2個を使ってもっと速くするという活動が生まれにくいです。したがって,最初に提示する基本の車はあまり速く走らない物がいいのです。
 次に,乾電池2個の直列つなぎにした場合の問題ですが,プーリーを使ったり直接タイヤを回す方式の車は,モーターの回転自体は速くなりますがスリップが起きてなかなか思うように速くなりません。モーターの回転が上がったことを直接伝える方法を工夫する必要があります。そういった意味でプロペラカーは有効です。
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 最後に,乾電池のつなぎ方の問題ですが,乾電池を2個使うとすぐに児童は直列につなぎます。したがって,つなぎ方の違いではなく乾電池の数の問題になってしまいます。したがって,車のステージの広さを,乾電池2個直列に並べることができないようにすることが大切です。
 また,児童が,多くの試行錯誤ができるようにするために身近な物を使って作るようにすると家に持ち帰っても創意工夫が生まれ,学びを豊かにすることができます。


 Q27 電気のはたらき

 光電池の起電力を上げようとして,複数の鏡を使って光を集めて実験をしようとしますがうまくいきません。どうしたらよいでしょうか。

 光電池は,日常の太陽光で起電力が最大になるように設定されています。したがって,晴れた日に鏡を複数使って光を集めても起電力を高めることはできません。
 そこで,光の強さによって起電力が変わることに気付かせるためには,光電池を日陰に置くことが必要です。そうしないと鏡で光を当ててもあまり変わらないことになります。
 ちなみに,光電池は電池の内部抵抗が大きく,光電池を直列につないでも電流がストレートに流れることはなくあまり効果がありません。光電池で,それぞれの光電池の生み出した電力をうまく活用するためには並列につなぐことが有効です。
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 Q28 電気のはたらき

 光電池を使ったモーターカーを作ろうとするのですが,なかなか動かすことができません。どうしたらうまく動かすことができますか。

 光電池の起電力は乾電池に比べて低いのです。それでうまく動かすことができません。しかし,最近は起電力の高い光電池が開発されています。そういった光電池を使うことを勧めます。なお,光電池を車に載せる場合,太陽光を豊かに受けられるように傾きをつけることも必要です。車体はできるだけ軽く作り,モーターは光電池用のものを使う方がいいと思います。なお,走らせる方法は,タイヤにモーター軸を接触させて走らせる方が割とうまくいきます。
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