Q63 水溶液のはたらき
 水溶液の薄め方が分からず薄いのか,塩酸に金属を入れても気体が発生しません。どうしたらよいですか。

 水溶液は安全性から1mol/Lにして使うのが良いでしょう。しかし,金属を溶かし気体を発生させる実験では2mol/Lぐらいにしないとうまく反応しませんが,最も反応しない理由は,溶かす金属が酸化して皮膜ができていることです。皮膜をしっかり剥ぐことが重要です。しかし,その作業も実験前にしないと,再び酸化が進み意味がありません。望ましい方法としては,使う金属を溶かす液に浸けて準備しておくことです。金属が溶け出しているために少し白っぽくなりますが反応は早くなります。
 濃度を濃くしたり,加熱したりすることはとても危険ですので絶対に行わないでください。
注:1mol/Lとは1リットルの水に1モル(分子量だけの重さ)溶けていること。濃塩酸は12mol/Lであり,水11に濃塩酸1を入れたときが1mol/Lとなる。


 Q64 水溶液のはたらき

 実験で使った廃液の処理方法が分からないのですがどうすればよいでしょうか。

 水溶液の中で処理に気を付けないといけないものは,酸やアルカリ,そして劇毒物です。しかし,現在小学校で使う薬品には毒物はありません。そこで,酸とアルカリの処理が問題でしょう。
 最も良い処理の方法は,酸とアルカリとを混ぜて中和することが望ましいです。その際には,弱い酸や弱いアルカリを使うことが安全です。酸は炭酸,アルカリは炭酸水素ナトリウム(重曹)を使いましょう。