Q65 大地のつくり 地層の学習をしようとしても近くにきれいな層がありません。シラスの層とかサンゴの層だけで困っています。どうしたらいいですか。 A 地層の学習は,土地のつくりを調べることが目標であり,きれいな地層を観察することが目標ではありません。身近な,自分が立っている場所の土地がどのようにできたのかを考えさせることが重要です。 その意味で,シラスの層であれば,それがどのようにできたのかについて調べさせることです。その上で,きれいな層ができている所の資料を提示し,それがどのようにできたのかを考えさせる学習を積み上げるといいのです。まずは身近な自然からというのが大切な視点です。 Q66 大地のつくり 地層を作る実験を行うのですが,うまく層ができません。どうしてですか。また,うまく層を作るコツはありませんか。 A 層がどのようにしてできるかということについては諸説がありますが,水の中でいろいろな粒度の土砂が沈む過程で沈下速度に違いが生まれ層ができるという考えが一般的です。大陸棚部分に溜まった物が何らかの衝撃で海溝部分になだれ落ちてできるという考えです。この場合,溜まった水の中に土砂を流し込んだときに起きるわけで水と土砂を同時に流し込んだ場合には,うまく層はできません。ですから,水槽などを使い,ある程度深い水の中に流し込むようにしてください。 Q67 大地のつくり 地層の見学に行っても何をどのように見るといいのか分かりません。そのために指導ができずに困っています。どうしたらいいですか。 A 層の成分の違いを調べることがまず簡単でしょう。そのことを通してどのようにしてその層ができたかについて考えさせることです。そのためには粒の形や大きさに着目する必要があります。 次に,層の広がりを調べさせます。同じ層がどこまで続いているか調べると,地層が広がりをもっていることが分かります。離れたところとつなげることで推論する能力を高めることにもなります。 その他には,水がしみ出している所,化石の存在,地滑りの後など調べるとその層がどこでできたかを考えさせることができます。 |