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 単元のねらい

 ・ 昆虫の育ち方には一定のきまりがあることや,植物と昆虫のかかわりについての見方や考え方をもつようにする。
 ・ 昆虫を愛護する態度を育てる。
 ねらいを達成させるための活動

 ・ チョウの飼育を行う。
 ・ チョウの生長の順序を調べる。
 ・ 他の昆虫についても飼育する
 学習問題づくりのポイント

 ・ モンシロチョウを飼育したいという意欲を高める。
 ・ いろいろな昆虫の卵を用意する。
 具体的な活動

 <事前に>
 ・ キャベツを前年度から栽培しておく。
 ・ モンシロチョウの卵を用意する。(一人5個程度)
 <授業では>
 ○ キャベツ畑が近くにあるところでは。
 ・ キャベツ畑にモンシロチョウの卵の採集に出掛ける。
 ・ キャベツ畑でモンシロチョウが何をしているか観察させる。
 ・ 卵を採取してくる。
 ○ キャベツ畑が近くにないところでは。
 ・ モンシロチョウの卵を持ってきて,観察をさせる。
 ・ 何になるのかと考えさせ,飼育して調べようという意欲を高める。
 ※ 卵を採取するときの注意
 ・ 卵を採取するときに,アオムシを発見するが学校へは持ち帰らないこと。アオムシはアオムシコマユバチに卵を産み付けられている可能性が高い。アオムシコマユバチが卵を産み付けたアオムシを持ち帰ると,飼育しているアオムシがすべて寄生される。
 ※ 飼育の仕方
 ・ 食品用の密閉容器が,乾燥を防げて便利である。キャベツを植えた鉢をそのまま持ってくるのもよい。その際には,アオムシコマユバチに十分注意すること。(ネットで覆うとよい。)
 予想される問題

 ・ 何が出てくるのだろう。
 ・ どのようにしてモンシロチョウになるのだろうか。   など
チョウの育ち方について調べるための飼育,観察
☆ モンシロチョウの卵の採集
 @ モンシロチョウの採集に行こうと話し合う。
 ・ モンシロチョウは何を食べるか。食べるものがあるところに行くとよいという観点から話し合いを進めておく。
 A 実際に行く。その際に,キャベツ畑の所を通るようにする。
 B モンシロチョウを見付けたときに,「ここで,モンシロチョウは何をしているの。」という問い掛けを行う。
 C モンシロチョウが産み付けた卵を採取する。
 注:事前に,キャベツ畑の持ち主に,「キャベツを切り取った,残りの茎から出た葉に付いている卵を,葉ごと採集をしてよいか」お願いしておく。
 ※ 卵は持ち帰るが,幼虫は持ち帰らない。(アオムシコマユバチの寄生が心配される。)
☆ モンシロチョウの飼育
 @ 鉢植え法
 ・ キャベツを鉢植えにし,そこで飼育する。
  えさやりなどの世話が省けて簡単である。アオムシコマユバチに寄生されないように,ネットで覆うとよい。
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 A 密封法
 ・ 食品の密封容器に入れて飼育する。アオムシコマユバチに襲われる心配がなく,乾燥でえさが傷むまでの期間が長くなる。ただし,ふんの掃除が必要である。また,その際に余分な水分が入ることがないように注意する。
  余分な水分が,アオムシを腐らせてしまうことが多い。
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 B ペットボトル法
 ・ 児童が家庭で飼う際には便利な方法である。ペットボトルを二つに切り,上部を反対にして差し込む。下部の方に水を入れ,キャベツの葉を生け花のようにさす。
  乾燥が防げ,いつでも観察ができる。この場合も上にネットを張り,アオムシが出たり,アオムシコマユバチにやられたりしないようにする。
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 ※ アオムシが水に落ちないように,キャベツをさしたところの透き間に脱脂綿を詰める。
 ※ えさの取替え等があるので,ネットを輪ゴムで止めるようにすると便利である。