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 単元のねらい

 ・ 電気の働きについての見方や考え方をもつようにする。
 ・ 回路を流れる電流の強さと,豆電球の明るさやモーターの回り方を関係付けてとらえることができる。
 ・ 光の強さと光電池の電流の強さを,関係付けてとらえることができる。
 ・ 乾電池や光電池を使ったものづくりを通して,電流の働きに興味・関心をもって追究する能力や態度を育てることができる。
 ねらいを達成させるための活動

 ・ 乾電池の数やつなぎ方を変えて,豆電球を点灯させたり,モーターを回したりする。
 ・ 光電池にモーターをつなぎ,当てる光の量を変えてモーターの回り方の違いを調べる。
 学習問題づくりのポイント

 ・ モーターの場合は速く回す,豆電球は明るく点灯させることがねらいになるようにする。
 ・ 活動欲求から知的欲求へと高まるように,うまくいかない事象に出会わせる。
 具体的な活動

 <事前に>
 @ モーターと車体とプロペラの関係を基に,乾電池1個の場合と2個の直列つなぎで走りが大きく変わるように研究を行い,教材を決定する。
 A 乾電池の消耗を考慮し,児童に乾電池を持参するように指示する。
 <参考例>
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 <授業では>
 @ 乾電池1個でゆっくりと動くモーターカーを提示する。
 A 簡単に作り方を伝えるとともに,モデルを置き,児童に作らせる。
 B 作る過程で,速くしたいという意欲が出てくる。
 予想される問題

 ・ どうしたら車を速くできるのだろうか。  など
プロペラカー以外で,乾電池を直列つなぎにすると働きが大きくなるか調べる。
 ☆ 乾電池2個にすると速さが速くなるものとして,適切なものがあるか。
 <プーリーカー>
 ※ 乾電池2個にするとモーターの回転は速くなるが,輪ゴムがスリップして,車は速くならない。
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 <水上でのプロペラ船>
 ※ 風が吹くとその力で吹き飛ばされてしまい,動きの違いが分からなくなる。
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 <メリーゴーランド>
 ※ 児童は,速く走るメリーゴーランドはおかしいと考える。速さではなく,美しさの追究が中心になってしまう。
光電池で車が走ることを調べる実験
 ☆ 起電力が弱いので,モーターとしては,光電池用を使う。
  光電池は,できるだけ起電力の大きいものを使う。
 @ 光電池モーターの軸に布製ガムテープを細くしたものを巻き,軸の直径を5mm程度に太くする。
 A モーターの軸とタイヤが接触するようにモーターを置く。
 ※ 車体はできるだけ軽くするために,バルサ材などを使うとよい。
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 ※ 光電池は通常の日光量で発電力は最大になる。したがって,鏡で光を重ねて集めても効果はない。
 ※ 光電池は,内部抵抗が大きく直列つなぎにしても速くならない。光電池2個の場合は,並列つなぎにすると抵抗が減り,効果が表れる。