【教科書実験】
＜配慮すべきこと・ノウハウ＞
・ 教科書実験の場合，空気が入る場所がないために，空気が無くなって火が消えたと考える児童が多い。
・ そのことを確かめるために，下の写真のように水を張ったペトリ皿に火のついたローソクを立て，上から集気瓶をかぶせる。
・ 児童は，空気が無くなると水が入ってくると予想する。
・ 実際にやってみると，火が消えるとすぐに，写真のように水が上がってくる。
・ 水が集気瓶いっぱいにならず，だいたい５分の１程度まで入ってくるので，児童は「ちょうどいい。酸素が無くなったからだ。」とまとめてしまい学習が終わってしまう。
＜問題点＞
・ 火が消えることを空気の変化としてではなく，空気（酸素）が無くなるとしてとらえてしまう。
【新たに開発した実験】空気の変化に目を向けさせる実験
○ 導入の実験として，閉塞した容器での火が消える現象を見せるのではなく，開放した系で火が消える事象を見せる。
・ ペットボトルの底に熱したはんだごてで穴を開ける。
・ 粘土に火のついたローソクを立て，そこに逆さにしたペットボトルをかぶせる。
・ 時間がかかるが，火が消えた時に「なぜ火が消えたのだろう。」と問い掛ける。
○ その後，どうしたら火を燃え続けさせることができるかと問い掛け，実験をさせることで新しい空気が必要であることを理解させることができる。
その際には，はんだごてで穴を開けたり，セロハンテープで塞いだりという活動を繰り返し行わせる。
また，燃え続けるときに，空気の取り入れ口に線香の煙を近付けると，空気の動きを確かめることができる。