第1分野(7)のウの() 自然環境の保全と科学技術の利用

 

<ねらい>

我々の生活は,科学技術に依存している一方で,科学技術の利用が自然環境に対し影響を与え,自然環境が変化していることを理解させる。

 

<留意事項>

設定したテーマに関する科学技術の利用の長所や短所を整理させ,同時には成立しにくい事柄について科学的な根拠に基づいて意思決定を行わせるような場面を意識的につくることが大切である。

この学習は,第2分野の「(7) 自然と人間」と関連付けて総合的に行い,自然環境の保全と科学技術の利用の在り方について科学的に考えさせ,持続可能な社会をつくっていくことが重要であることを認識させる。

 

<授業展開のポイント>

@ エネルギー資源など,我々の生活を支える科学技術に利用可能な資源は有限であることに気付かせる。

A 限られた資源の中で環境との調和を図りながら持続可能な社会をつくっていくことが課題であり,そのために,自然と人間の共存が不可欠であることを認識させる。

B 第1分野及び第2分野の学習を踏まえ,エネルギーや物質の利用と自然環境の保全など,科学技術の利用と環境保全にかかわる事柄をテーマとして取り上げ,生徒に選択させる。

【テーマの例】

・ 新エネルギーの利用と環境への影響

・ 原子力の利用とその課題

・ バイオ燃料の利用とその課題

・ 環境保全と資源の利用

C このようなテーマを設定して調査を行わせ,調査結果を分析して解釈させ,レポートにまとめさせたり,発表や討論をさせたりする。

D 調査の際には,テーマに関する情報を適宜記録して整理させたり,図書室,博物館,情報通信ネットワークなどを活用して調べさせたりする。

E 分析して解釈させる際には,科学的な根拠をもって推論し,判断させるようにする。

F こうした学習の過程で,理科の学習で習得してきた知識や技能を活用し,論理的な思考力,判断力,表現力などを育成する。