生徒が観察,実験に目的意識を持ち,主体的に取り組むようにするためには,どのような指導が大切か。

 

このことは,科学的な思考力・表現力を育成する観点からも重要である。

 

次の視点から指導方法を工夫し,問題解決の流れを身に付けさせるとともに,問題が解決できた達成感,成就感を繰り返し味わわせるようにする。

 

@ 生徒自身が疑問をもち,自ら進んで探究的な活動を行い,分析して解釈することを通して,規則性を発見したり課題を解決したりするように方向付ける。

A 問題の把握,仮説の設定,資料の収集,実験による検証,結果の分析や解釈,結論の導出などの過程を固定的なものとしてとらえず,問題の内容や性質,あるいは生徒の発達段階に応じて,ある部分を重点的に扱ったり,適宜省略したりする。

B その際,比較したり,条件に目を向けたりするなどの小学校で培った能力をさらに高めながら,観察,実験の結果を分析して解釈するなどの能力の育成を図る。

C 思考力や表現力などを養う場面として,表やグラフの作成,モデルの活用,コンピュータなどの活用,レポートの作成や発表などを取り入れる。

 

特に@については,授業の導入で「不思議だな」「どうしてかな」といった疑問をもたせるだけでなく,その疑問を解決するにはどのような情報が必要なのか,どのような観察,実験をすればその情報が得られるのか,などの見通しを生徒自身に考えさせること大切である。

 

(導入における教師の働きかけ例はこちら)