環境教育の充実はどのようにして図られているか。

 

次の4点を踏まえ,内容の充実が図られている。

○ 「自然環境の保全」について世界的な議論が活発に行われ,その実践に向けて我が国の果たすべき役割に大きな期待が寄せられている。

○ 地球の温暖化,砂漠化,大気や水質の汚染,オゾン層の破壊,熱帯雨林の減少,野生生物の種の減少などに関する課題がある。

○ 今後永続的に人間が地球で様々な生物と共存していくためには,自然と人間の生活とのかかわりを正しく認識させることが大切である。

○ 自然や科学技術と人間とのかかわりについて科学的な根拠に基づき考察することを通して,自然環境の保全の重要性を認識させることはもとより,それに実際に寄与する態度を育てることが大切である。

 

これらを踏まえ,次の視点から授業展開に工夫を加える。

○ 第2分野全体を通して,自然環境が一定のつり合いを保って成り立っていることを理解させる。

○ 地球上の生物種はそれぞれ長い時間の中での進化を経て現在に生きているのであり,生命の連続性を断ち切るようなことがあるとその種を永遠に取り戻すことができなくなることの理解を深める。

○ 特に,第1分野・第2分野「(7)のウの() 自然環境の保全と科学技術の利用」で科学技術の利用と環境保全に関わるテーマを設定し,調査,発表,討論などを行わせることで自然環境と人間のかかわりにより,自然界のつり合いがどのような影響を受けるかを考えさせ,理解させる。

○ そのことを通して,実際に自然に接し,自然に対する豊かな感受性を身に付けさせ,自然及び自然と人間とのかかわりについて,総合的な見方を養う。

 

(第1分野・第2分野「(7)のウの(ア) 自然環境の保全と科学技術の利用」の概要へ)