生物の変遷と進化 

【ねらい】

例えば脊椎動物では,魚類をはじめとする五つの仲間の間には,魚類と両生類の幼生は鰓呼吸,魚類・両生類・爬虫類は変温動物,魚類・両生類・爬虫類・鳥類は卵生,魚類・両生類・爬虫類・鳥類・哺乳類はすべて脊椎をもつというように段階的に共通性が見られることや,化石についての考察などから,現存している生物は過去の生物が変化して生じてきたことに気付かせる。その際,「(2)イ地層の重なりと過去の様子」での示準化石などについての学習も踏まえながら,陸上生活をする生物は水中生活をするものから進化してきたことにも気付かせる。

【留意事項】

現存している生物は,進化によって生じたものであることを理解させ,生命の歴史の長さを認識させることにより,生命を尊重する態度を育てることが大切である。

【授業展開のポイント】

@ 進化の証拠とされる事柄の例として,始祖鳥のように,爬虫類と鳥類の両方の特徴をもつ生物の化石があること,脊椎動物のひれとあしのように起源が同じ器官が見られることなどが挙げる。

A 哺乳類では,コウモリは翼を用いて空中で飛翔し,クジラはひれを用いて水中で泳ぐなど,同じ前肢でも現在の生息環境に都合のよい特徴が見られることにも触れる。

 

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