薬品などの管理及び廃棄物の処理

 

薬品などの管理

○ 地震や火災,盗難などに備え,また法令に従い,厳正に行う。

○ 関係諸機関とも連絡を密にして行う。

○ 一般に直射日光を避け冷所に保管し,異物が混入しないように注意し,火気から遠ざけておく。

○ 強酸(塩酸など),強い酸化剤(過酸化水素水など),有機化合物(エタノールなど),発火性物質(硫黄など)などに大別して保管する。

○ 地震などにより転倒することがないよう薬品庫の内部に仕切りなどを設ける。

○ 爆発,火災,中毒などの恐れのある危険な薬品の保管場所や取扱いについては,消防法,火薬類取締法,高圧ガス保安法,毒物及び劇物取締法などの法律に従って類別して薬品庫の中に入れる。

○ 毒物・劇物については,紛失や盗難のないよう必ず施錠する。

○ 万が一危険な薬品の紛失や盗難があったときには直ちに各学校の管理責任者へ届け出る。

○ 薬品の購入は年間指導計画に従って最小限にとどめる。特に危険な薬品類は余分に購入しない。

○ 薬品在庫簿を備え,時期を決めて定期的に在庫量を調べる。

○ 在庫簿には,薬品の性質,特に爆発性,引火性,毒性などの危険の有無も一緒に記載する。

 

廃棄物の処理

○ 有毒な薬品やこれらを含む廃棄物の処理は,大気汚染防止法,水質汚濁防止法,海洋汚染防止法,廃棄物の処理及び清掃に関する法律など,環境保全関係の法律に従って処理する。

○ 中学校の実験で使用する薬品の年間使用量は,法令よる規制の対象となるほど多くはないが,廃棄物の処理は生徒に環境への影響や環境保全の大切さを考えさせるよい機会となるので,例えば,酸やアルカリの廃液は中和してから多量の水で薄めながら流すなど適切な処理をする。

○ 重金属イオンを含む廃液は放流することを禁じられているのでそのまま廃棄することはせず容器に集めるなど,適切な方法で回収保管し,最終処分は廃棄物処理業者に委託する。

○ 資源の有効利用や環境保全の観点から,観察,実験の終了後も不純物が混入していない薬品や未使用の薬品などは廃棄せず,利用できるように工夫する。

○ 使用する薬品の量をできる限り少なくしたマイクロスケールの実験など,使用する薬品の量をできる限り少なくした実験を行う。

○ 危険防止の観点から,反応が完全に終わっていない混合物については,完全に反応させてから,十分に冷まして安全を確認してから処理する。