公開日 2019年09月25日
通信制前期卒業式が9月22日(日)本校体育館にて挙行されました。
80名の卒業生の皆さん、おめでとうございます。
卒業生答辞
暑かった今年の夏も朝夕はだいぶ涼しくなり,日差しが心地よく秋の訪れを感じさせる季節となりました。
今日この良き日に私達卒業生の為に盛大な式典を開いていただき,誠にありがとうございます。年号も令和になって初めての卒業式でございます。
校長先生をはじめ,先生方,そして来賓の皆様方や保護者の皆様方にご臨席をいただきまして,厳かに卒業式ができることを,卒業生一同を代表致しまして厚くお礼申し上げます。
私は東シナ海に浮かぶ小さな島,甑島の出身でございまして,残念なことに甑島には高校が一つもありませんでしたので,中学校を卒業しますと,みんな鹿児島や川内方面の高校に行かなければなりません。私は昭和42年に中学校を卒業しましたが,当時は何処の家庭も大変な状況で,高校に行くには多額の経費が掛かるために,ほとんどの方が高校に行けなくて就職列車に揺られて東京や大阪方面へ集団就職として行くことが当たり前のようでした。私はどうしても高校に行きたかったのですが,家庭の事情もありまして進学を断念しました。そして鹿児島の工務店に就職しました。しかし,自分の心の中にどうしても高校を卒業したいという消えることのない夢があり,その夢の実現を目標に,開陽高校通信制課程に入学いたしました。
このような歳になって恥ずかしいことでしたが,思い起こせば3年前,私たちはまだ名も知らぬ仲間達と共に,これから始まる新しい未来への大きな期待とそれと同じくらい大きな不安を抱き,この式場におりました。生い立ちや年令は違えど,開陽高校の生徒という気持ちを糧にして,今日まで生徒全員で勉学やスポーツに頑張ってきました。卒業を迎える私たちにとって,一緒に学んだ仲間との別れはつらいものです。新しい出会いには必ず別れもあります。それも人生なのでしょう。
私達が卒業できたのは先生方や保護者の皆様,在校生の皆さんのお陰です。特に先生方につきましては,全ての教科を丁寧に,親切に,優しく,教えてくださいました。本当は「こんなことも分からんのか」と大きな声で怒鳴りつけるような気持ちもあったかと思いますが,素晴らしい先生方でございました。感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
最後になりましたが,在校生の皆様にはお互いに支えあって,「夢・実現」に向かって頑張ってほしいです。明日からは強くてしなやかな心を持つ新たな自分であることを誇りに思い,そして開陽高校通信制課程が素晴らしい歴史を刻んでいかれますことをお祈り申し上げ,答辞とさせていただきます。
令和元年9月22日
卒業生代表 森尾 常喜
(開陽通信10月号より)
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