学校便り 南雲 第42号 令和3年3月12日発行 安心できる社会 校長 前園 孝哉 新型コロナウイルスという言葉を聞かない日がなかったこの一年,つきまとうのは不安という気持ち。 「かからない,うつさない」ための生活様式,かかった人への偏見や誹謗・中傷,いつ収束するか見えないゴール。 安心して日常の生活が送りたいと皆が願います。安心とは「安心立命」の略で,儒教や仏教に関係する言葉だそうです。 少し角度を変えてみてみると,新型コロナという未知の経験であり,見通しが持てないことが不安につながっているのではないでしょうか。 目に見えないウイルスだからこそなおさらですが,実は偏見や誹謗・中傷も目に見えないもので心の有り様です。 それではどうしたら安心できる社会が実現できるのかと考えます。 話は変わりますが,最近,「多様性に対応した社会や企業」という言葉がよく使われますが,英語では「ダイバーシティ」と示されます。 一般的には,人種や性差等関係なくというニュアンスで理解されているようです。 でも,障害者や性的マイノリティについてはよく分からないから不安という声も聞かれます。 つまり,コロナも多様性も正確な知識を得て,体験的な理解をしない限り分からないことが不安の根っこにあると気付きます。 したがって,私達がそれらについて知る努力や理解する経験を積むことが安心できる社会につながるのでしょう。 人間同士も同様なのかもしれません。 小学部[令和3年1月19日(火) 収穫祭] 収穫したての桜島大根,青首大根,人参,せんもと,ブロッコリー,青梗菜,ほうれん草,ねぎを持ち寄り,「野菜鍋」と「野菜炒め」を作りました。 調理が初めての一年生はもちろん,二年生から六年生まで,6人全員が集中して調理に取り組み,野菜を切る,ちぎる,ピーラーで皮をむく,炒めるなど,協力しながら生き生きと活動する姿に,この一年の成長を感じることでした。 中学部[令和3年1月27日(水) 紙すき] 1月27日,総合的な学習の時間で「紙すき」に取り組みました。今回の紙すきでは,盲学校ならではの点字紙をリサイクルしました。 手順書を読んだり,友達と相談したりしながら,はがきサイズとA4サイズの紙を成形することができました。 出来上がった紙は,卒業する先輩への応援メッセージや,一年間のありがとうの気持ち,自分の好きな言葉などを書いて,お互いに送り合うことになりました。 それぞれの心がこもった,味のあるメッセージカードとなりました。 高等部[令和3年1月29日(金) 校外学習] 高等部2年1組の校外学習は,コロナウイルスの感染予防対策のため,約2時間の滞在でしたが,貴重な体験をさせていただきました。 朝礼で自己紹介をした後,ラジオ体操を行い,野菜の袋詰めをしました。この日の野菜は,ごぼうとスナップエンドウでした。 ビニール手袋をしたまま,ビニール袋の口を探す難しさや,細い口から野菜を入れる大変さを感じながらも,慣れない環境の中で時間いっぱい作業をすることができました。 不安や緊張の中で,精一杯袋詰めを頑張ることができました。      国家試験[令和3年2月27日,28日] 27日にあん摩マッサージ指圧師,28日にはり師・ きゅう師国家試験が実施され,本校からは,6名が受験しました。 今回はコロナ渦ということもあり,例年以上に多くのことに気を配りながらの受験となりました。 幸い,受験者全員が体調を崩すこともなく無事に試験にのぞむことができました。 合格発表は3月26日です。良い結果が聞けることを楽しみにしています。              乳幼児教育相談閉講式[令和3年2月18日] 1年を通して,集団保育や個別相談でたくさんの子どもたちと遊び,保護者の皆様と語り合うことができました。 また,PTA保護者の御協力や児童生徒の参加もあり,充実した活動となりました。ありがとうございました。 <学校評価のお礼・取組などの報告>  学校評価への御協力ありがとうございました。 学校評価の結果については,3月5日に配布,ホームページでの公開をさせていただきました。ご覧いただけたでしょうか。 現在までに評価をもとに,専門性の向上のための研修や授業改善に取り組み,更に,GIGAスクールのための電子黒板や点字ディスプレイ等の設置を完了し,行事等においては,感染症対策に努めながらの企画を行っているところです。 今後の取組につきましても,PTAや様々なお便り等で進捗状況をお知らせいたします。