学校便り 南雲 第45号 令和4年3月11日発行 啐啄同時(そったくどうじ) 校長  前園 孝哉 「啐啄同時」という言葉は,聞いたことがあるでしょうか?大学の先生がよく話されていたことを思い出します。 禅の言葉でもありますが,「啐」は卵の中の雛が「もうすぐ生まれるよ」と内側からからをつつく音,「啄」はそんな卵の変化に気付いた親鳥が「ここから出てきなさい」と外側からつつく音で,両者がずれることなくピタリと同時になされることを意味していると言われます。私達教師や親が,子供の「こうしたい」「どうしたらいい」など心の声やニーズなどを発しているとき,うまく察知して「大丈夫だよ」「こうしようか」などの対応や支援などに努めないといけないとも例えられ,しかもそのタイミングが大切である点が重要となります。指導の基本である,いわゆる「適時,適切」なかかわりということでしょうか。このタイミングがずれてしまうとうまく導くことができずに成長や発達を促せないことになったり,変にずれた関係性を生じたりするようです。子供たちは常に自分の成長・発達に立ち向かっているわけですから,それを導く私達教師や親がいかにその声なき声や思いをうまく捉え,同時に応えていけるかが大切になるわけです。私はこの言葉を,卒業や入学,旅立ちや出会いの節目のこの時期によく思うことです。子供たちが自分で殻を突き破り,自分の足で新しい世界や出会いに立ち向かえるよう耳を澄ませ,心に寄り添いながら,励まし応援していきたいとの思いを新たにするのです。 小学部[令和4年1月25日(火) 収穫祭] 自分たちが育てた野菜を発表したり,「温野菜サラダ」「野菜鍋」を作ったりするなどの活動を行いました。高学年は家庭科での体験を生かしながら各グループの中心となり,初参加の一年生や低学年も作業を分担し,協力して生き生きと活動していました。コロナ禍のため,消毒や換気を徹底し,グループごとに分かれての試食になりましたが,野菜の味が少し苦手だった児童がお代わりをしたり,「心まであったまりますね。」と伝え合ったりして,全員がとてもいい笑顔!! 絆も深まり,素晴らしい時間となりました。 中学部[令和4年2月5日(火) 創作活動] 総合的な学習の時間で「スノードーム作り」に取り組みました。身近にある材料を使い,協力しながら作ることをテーマに,スノードームのデザインや材料の買い出しなども自分たちで行いました。まずは,ビンの大きさに合わせてスポンジをカットしたり,グルーガンを使ってモチーフを付けたりなどしました。その後,精製水とグリセリンの割合やラメの量など,それぞれのイメージに近づくように少しずつ調整しながら創作しました。お互いにアイデアを共有したり,協力したりしながら,それぞれの個性あふれるスノードームを完成させることができました。 高等部[令和4年1月14日(金) 校外学習] 1月14日に,高等部の3年1組は,校外学習に行きました。行き先は社会福祉法人 鹿児島市手をつなぐ育成会「希望の園」です。自己紹介をしたあと,利用者の方と一緒にみかんの袋詰めを体験しました。不安や緊張の中でしたが,精一杯袋詰めを頑張ることができました。受け入れていただいた「希望の園」さん,ありがとうございました。この経験を今後の学習,進路選択に生かしていきたいと思います。 国家試験[令和4年2月26日(土)・27日(日)]  2月26日にあん摩マッサージ指圧師,27日にはり師・きゅう師の国家試験が実施され,本校からは,2名が受験しました。コロナ禍で体調管理など心配な面もありましたが,無事に受験でき,十分に実力を発揮できたようです。合格発表は3月25日です。朗報を心待ちにしています。 乳幼児教育相談 0歳から就学前のお子さんたちと集団保育や個別相談,幼児学級でたくさん遊び,成長を感じることができた1年でした。保護者向けの子育て講座では,眼科医の話や本校理療科職員の話,手作り講座など充実した内容の活動となりました。 <学校評価のお礼・取組などの報告> 学校評価への御協力ありがとうございました。学校評価の結果については,3月11日に配布,ホームページでの公開をさせていただきました。ご覧いただけたでしょうか。現在までに評価をもとに,タブレット端末の研修及び利用についての校内でのルール作りや学校安心メール等を活用した情報提供の取組を始めたところです。また,行事等においては,引き続き感染症対策に努めながらの企画を行っているところです。今後の取組につきましても,PTAや様々なお便り等で進捗状況をお知らせいたします。