学校便り第53号「南雲」 令和6年 12月24日発行 鹿児島県立鹿児島盲学校 【地域とともに】 教頭 堀恵子  本校に通学する児童生徒数は,学校が下伊敷町にあった昭和46年が194人と最多であり,平成23年に現在の西谷山に移転したときは49人,今年は24人と年々減少しています。病気や怪我等で急に視力が低下する中途視覚障害になることがありますが,全国的にも視覚障害学校在籍者数は減少の傾向が見られます。  本校は視覚障害のある職員も勤務しており,白杖を使って安全を確かめながら出勤等をしていますが,学校周辺の道路で地域の皆さんとすれ違ったり横断歩道の手前で車を安全に停止していただいたりして,たくさんの配慮をいただいています。また,近隣の商店で買い物をする際も商品の場所などを案内していただくなどの配慮をしていただき感謝しています。  視覚障害者にとって,点字ブロックや音声案内は重要な情報です。先日は,学校周辺の点字ブロックの修繕を警察署や市役所に依頼し,対応していただけるとの回答を得ることができて非常にありがたいことだと感じています。 誰もが生き生きとした人生が送ることができる社会,共生社会を作っていくためには,「心のバリアフリー」「環境のバリアフリー」を行うことが必要だと感じています。困っている児童生徒,職員を見かけたら「こんにちは。お手伝いしましょうか。」と声を掛けていただけるとありがたいです。  誰もが暮らしやすい社会を目指して,地域とともにこれからも歩んでいける学校でありたいと願っています。 【全国大会出場】  令和6年10月4日,「第92回 全国盲学校弁論大会」が,茨城県水戸市で開催されました。全国7地区の代表9人が出場し,九州地区代表として専攻科理療科2年の当田保代さんが出場しました。 「幸せの雨音」と題して,自身の見えづらくなっていく状況から,現在の充実した生活につながるきっかけとなった家族との出来事を話し,周囲への感謝の気持ちを伝えました。情景が想像しやすい描写の仕方や語り方,間の置き方の工夫は,会場内の感銘を呼びました。 【文化祭】 令和6年10月19日(土)  小学部1・2年生による元気な掛け声とダンス「はじめのことば『ジャンボリーかもう!』」で開幕した文化祭。児童生徒一人一人が日頃の学習や練習の成果を存分に発揮することができました。 【☆目が見えづらくてお悩みの方へ】  見えづらさを感じていても働くことはできます。あなたも癒しの仕事をしてみませんか?本校専攻科では現在、10代~50代の生徒が「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師」の免許取得に向けて学習に励んでいます。運動部・音楽部に所属して、九州大会や全国大会に出場するなど、余暇活動も充実しています。毎年12月ごろ「理療科体験入学」を開校しており、今年も入学をお考えの方に、授業の見学や、あんま、鍼灸の体験をしていただきました。目が見えづらくてお悩みの方は、ぜひ鹿児島盲学校へご相談ください♪ ----------------