Q18 花粉管が伸びる様子の観察
 花粉管が伸びる様子の観察では,一般的にムラサキツユクサやホウセンカを使うようですが,ムラサキツユクサでは,単位時間内に花粉管が伸びる様子をなかなか観察できません。ホウセンカは,花粉管の伸びる速さが速く,観察には適しているのですが,授業を実施する時期にはまだ花が咲いていません。ホウセンカの代わりになる植物はありませんか。
 A

 すべての被子植物は,受粉して花粉管を伸ばすわけですから,どんな植物でも花粉管の伸長は観察できそうですが,短時間の間に花粉管の伸長を観察できる植物はなかなか見付かりません。
 ホウセンカの代わりになる植物として,インパチェンス(アフリカホウセンカ)を挙げることができます。5月ごろから種苗店で手に入れることができます。ホウセンカと同じように,鏡筒をしばらくのぞいていると,花粉管が伸びる様子を観察することができます。
 ホウセンカやインパチェンスは,寒天培地を使わず,15%程度の砂糖水に花粉を入れるだけで花粉管が伸びていきます。砂糖を溶かす水は,必ず精製水を使います。
 花粉管の伸びる様子ではなく,既に伸びている花粉管を観察するのであれば,めしべの柱頭から花粉管をかき出して観察する方法があります。この方法を使うと,ほとんどの花で既に伸びた花粉管を観察できます。
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