モル沸点上昇(コンピュータ計測)


【目的】
 沸点上昇度は,溶質の種類に関係なく一定量の溶媒に溶けている粒子数に比例することを理解させる。
【教科・単元】
 化学U
【準備】
 OSがWindows95,98,2000,me,xpのパーソナルコンピュータ。演示する場合はプロジェクターとスクリーン。
 電圧増幅器(1000倍),銅コンスタンタン熱電対,温度計(室温測定)
 ワニ口クリップ付きコード(2本),ビーカ(500mL),三脚,ガスバーナー,塩化ナトリウム
 デジタルマルチメータ(SANWA-PC10 1個)
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【工夫した点】
 銅コンスタンタン熱電対を用い,電圧増幅器で電圧を1000倍に増幅し,沸点上昇度をコンピュータ測定する。
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【手順】
@ 蒸留水100gを加熱し,温度上昇を測定する。
A 沸騰し温度が一定になったら,塩化ナトリウム2.9gを加え,沸点上昇を測定する。
B 沸点上昇度が一定になったら,さらに塩化ナトリウム2.9gを加え,沸点上昇を測定する。
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【結果】
 手順@からBにおける温度上昇は,下のとおりである。300秒付近で塩化ナトリウム2.9gを加え,450秒付近でさらに塩化ナトリウム2.9gを加えた。このグラフから,塩化ナトリウムを加えることによる沸点上昇が理解できる。
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(拡大図)
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 0.5mol/kgの塩化ナトリウムは電解質のため,ほとんど電離する。水のモル沸点上昇は0.52なので,最初2.9gの塩化ナトリウムを加えたときの沸点上昇度は0.52×0.5×2=0.52(℃)となる。
【留意点】
・ 突沸を防ぐため,沸騰石を入れる。
・ 熱電対の一方は,温度が変化しないように氷水に入れ,0℃に保つ。
・ 熱電対について
・ 増幅器について