【校長語り№2】ことばの大切さ

公開日 2022年06月06日

6月6日(月)全校朝礼で話した内容です。先日発行の本校「図書館だより」に掲載してもらった絵本を紹介しました。絵本のタイトルは『ことばのかたち』作者は,おーなり由子氏,出版社は講談社です。絵はタブレットを用いて映し出し文章の一部を読みました。山高生には,発したことばの向こうにある世界を感じとれる,温かく,ぬくもりのある人であってほしいと願っています。絵本の内容の一部を紹介します。「もしも 話すことばが 目に見えたら どんなかたちを しているのだろう   たとえば うつくしいことばは 花のかたち 色とりどりの花びらとなって くちびるから はらはら まいおちる   大きくてやわらかい花はどんなことば? ちいさくてかわいい花はどんなことば?  うつくしいけれど トゲのある ばらのようなことば ありふれているけれど うれしい シロツメクサのようなことば 声によって 色はかわるのかな きっぱりとした声ならオレンジの花 しずかな声なら青い花 やさしい声はさくらいろ  そんなふうに  たとえば だれかを傷つけることばが 針のかたちをしているとしたら どうだろう 話すたびに とがった針が 口から 発射されて 相手に刺さるのが 見えたとしたら 目のまえで つきささる針 思いもよらないことばが 相手に刺さるのを 見ることになるかもしれない 刺さった場所や 血のにじんだ傷口まで 見えるとしたら ことばの使い方は 変わるだろうか  だけど きびしく傷つけるようなことばでも それがだいじな忠告だったときには 見わけがつくとしたら どうだろう たとえば そんなことばは 木の実のかたちをしているとしたら 投げつけられたときは 痛いけれど ひろって育てたら 実ることもある木の実 見てすぐわかったら 素直に受けとることができるだろうか・・・・・」6月は雨も多いので,昼休みは,ぜひ図書館で実際に見て触れて感じてほしいと願っています。