いつもならテーマについて筆で書いてくるのですが、今日は,あえて手作りの服を着て着ました。テーマは『服は人なり』です。
このワンビースは20代の頃の作品です。ちょうど教師になったばかりで皆さんと同じ年頃の生徒達と一緒に作っていました。
この服を着用すると,その頃のことが鮮明に思い出されます。ほとんど手縫いです。後ろのコンシールファスナーも手縫いです。すそラインを決めるときは床に定規をあてて床上何センチと計りながらおこないました。脇の部分は三角の当て布を用いて,大きさを調整しています。
また,私は織物もします。布は大切に用います。時々,私に服をつくってほしい,売ってほしいという方がいらっしゃいますが,それは出来ません。なぜならば,相手の方が大切に着てくれるか心配だからです。
本校は幸いなことに作り手の気持ちや,売る人の気持ちがわかる学科が設置されています。変形して着たり,布を切ったりすると作った人や売った人が悲しむことがわかるはずです。
みんなが着ている制服が,どういうストーリーを持っているかの話は,機会を設けておこないます。地球上の生き物で人間だけが服を選び,着ることが出来るのです。
校長室にもよく生徒の皆さんが来てくれます。うれしいです。きれいな着こなしで来てくれることと信じています。