校長語り№8『人を魅了するマナー』

公開日 2022年12月05日

今日は,うれしい話を2つします。まずは校内において校長室を訪れる生徒達が「入ってもよろしいですか」の許可を受けた後,「あっ」と言って,少し間があり服装の着こなしチェックをしてから入室してくれるようになったことです。完璧とまではいかなくても大事な場面では自分の着こなしはどうだろうと意識することが大切です。

それと,12月3日(土)におこった奇跡的な話をします。指宿白水館に於いて将棋の第35期竜王戦が開催され,藤井聡太竜王と広瀬章人八段が対局し,その様子をスクリーン&プロ棋士による大盤解説で観戦しました。対局の途中で藤井聡太竜王が次にさす駒を予想するクイズがあり。プロ棋士のヒントをもとに『15金』を書いたところ,これが当たり,また正解者の中から抽選で一人選ばれ,何と藤井聡太竜王の直筆の色紙がもらえました。会場最後尾に座っていた私は,一躍時の人となり「写真を撮らせて下さい」などの声がかかり,楽しく賑やかなひとときとなりました。

色紙の文字は『雲外蒼天』です。雲を超え,どこまでも駆け抜ける竜王にふさわしい言葉だと感じました。そして,何より藤井聡太竜王のマナーに魅了された印象的な場面が2つあります。一つは,対局の途中で旅館の仲居さんが飲み物を運んで来て下さるのですが,藤井聡太竜王は丁寧に御辞儀をされて飲まれました。もう一つは対局終了後,対局者お二人が観戦者のところへあいさつに来て下さいました。そのときもゆっくりと最敬礼のお辞儀をしてくださいました。史上最年少でプロ入りを果たした雲の上の人が,威張らず,奢らず,頭を深々と下げられる姿に周りは魅了されるし,今後きっと色紙の言葉のように高く高く成長されるだろうと確信しました。