小学部では，一年を通して，各学級の学級園で野菜を育てています。生活科や理科，生活単元学習等の学習はもちろん，食への関心を育てたり，「命」をいただくことの意味を考えたりと，子どもたちにとって，貴重な体験学習の場になっています。

　さて，今年も恒例の，「収穫祭」がやってきました。今回は１２月の学部集会で，自分たちで内容を決め，グループに分かれて「野菜鍋」「野菜炒め」の調理をすることになっていました。当日は，皆ワクワクしながら調理室に集合。まずは，収穫した野菜の発表です。桜島大根，青首大根，人参，せんもと，ブロッコリー，青梗菜，ほうれん草，ネギといった，収穫したての野菜が次々と紹介され，友達の育てた野菜を葉や根っこまで触察したり，持ってみたりしながら感想を伝え合います。

　次に，高学年の子どもが代表で調理方法を説明し，早速調理に取り掛かります。調理が初めての一年生はもちろん，二年生から六年生まで，６人全員が，集中して調理に取り組み，野菜を切る，ちぎる，ピーラーで皮をむく，炒めるなど，協力しながら生き生きと活動する姿に，この一年の成長を感じることでした。また，家庭でも盲学校の子どもたちが作りやすく，手伝いとしても取り組みやすいように，ベーコンやソーセージを少し加え，シンプルな味付けで，野菜の美味しさを堪能することができました。残念ながら，感染症予防のために，教室に分かれ，代表の先生と試食を行うことになりましたが，互いのメニューをじっくりと味わい，ごちそうさまの後は，「野菜，甘かったね。」「○○さんと切ったんだよ。」「野菜炒めも，バッチリ！おいしかった，ありがとう。」など，感想を発表し合うことができました。　

写真１　野菜を触察している様子	写真２　野菜の皮をむいている様子
写真３　野菜を炒めている様子	写真４　野菜を茹でている様子
写真５　試食している様子