「社会と情報」


この科目は主に情報社会に参画する態度を育成する学習を重視した「情報C」の内容を柱としている。
改善の主なポイントは次の2項目である。
1 情報を収集し,分析し,表現する学習活動や効果的なコミュニケーションを行うために情報機器や情報通信ネットワークを適切に活用する学習活動をより一層重視してる。
2 情報の特徴や情報化が社会に及ぼす影響を理解させるとともに,情報モラルを身に付ける学習活動をより一層重視している。

「情報の科学」へ
[新旧学習指導要領対照表] 
情報C

第1 目標

 情報のディジタル化や情報通信ネットワークの特性を理解させ,表現やコミュニケーションにおいてコンピュータなどを効果的に活用する能力を養うとともに,情報化の進展が社会に及ぼす影響を理解させ,情報社会に参画する上での望ましい態度を育てる。

第2 内容

(1) 情報のディジタル化



ア 情報のディジタル化の仕組み
 コンピュータなどにおける,文字,数値,画像,音などの情報のディジタル化の仕組みを理解させる。

イ 情報機器の種類と特性
 身のまわりに見られる情報機器について,その機能と役割を理解させるとともに,ディジタル化により多様な形態の情報が統合的に扱えることを理解させる。
ウ 情報機器を活用した表現方法
 情報機器を活用して多様な形態の情報を統合することにより,伝えたい内容を分かりやすく表現する方法を習得させる。

(2) 情報通信ネットワークとコミュニケーション




ア 情報通信ネットワークの仕組み
 情報通信ネットワークの仕組みとセキュリティを確保するための工夫について理解させる。
イ 情報通信の効率的な方法
 情報伝達の速度や容量を表す単位について理解させるとともに,情報通信を速く正確に行うための基本的な考え方を理解させる。
ウ コミュニケーションにおける情報通信ネットワークの活用
 電子メールや電子会議などの情報通信ネットワーク上のソフトウェアについて,コミュニケーションの目的に応じた効果的な活用方法を習得させる。

(3) 情報の収集・発信と個人の責任








ア 情報の公開・保護と個人の責任
 多くの情報が公開され流通している実態と情報の保護の必要性及び情報の収集・発信に伴って発生する問題と個人の責任について理解させる。
イ 情報通信ネットワークを活用した情報の収集・発信
 身のまわりの現象や社会現象などについて,情報通信ネットワークを活用して調査し,情報を適切に収集・分析・発信する方法を習得させる。

(4) 情報化の進展と社会への影響
ア 社会で利用されている情報システム
 社会で利用されている代表的な情報システムについて,それらの種類と特性,情報システムの信頼性を高める工夫などを理解させる。
イ 情報化が社会に及ぼす影響
 情報化が社会に及ぼす影響を様々な面から認識させ,望ましい情報社会の在り方を考えさせる。

右矢印




















右矢印




















右矢印
社会と情報

第1 目標

 情報の特徴と情報化が社会に及ぼす影響を理解させ,情報機器や情報通信ネットワークなど を適切に活用して情報を収集,処理,表現するとともに効果的にコミュニケーションを行う能力を養い,情報社会に積極的に参画する態度を育てる。

第2 内容

(1) 情報の活用と表現
ア 情報とメディアの特徴
 情報機器や情報通信ネットワークなどを適切に活用するために,情報の特徴とメディアの意味を理解させる。
イ 情報のディジタル化
 情報のディジタル化の基礎的な知識と技術及び情報機器の特徴と役割を理解させるともに,ディジタル化された情報が統合的に扱えることを理解させる。




ウ 情報の表現と伝達
 情報を分かりやすく表現し効率的に伝達するために,情報機器や素材を適切に選択し利用する方法を習得させる。


(2) 情報通信ネットワークとコミュニケーション
ア コミュニケーション手段の発達
 コミュニケーション手段の発達をその変遷と関連付けて理解させるとともに,通信サービスの特徴をコミュニケーションの形態とのかかわりで理解させる。
イ 情報通信ネットワークの仕組み
 情報通信ネットワークの仕組みと情報セキュリティを確保するための方法を理解させる。




ウ 情報通信ネットワークの活用とコミュニケーション
 情報通信ネットワークの特性を踏まえ,効果的なコミュニケーションの方法を習得させるとともに,情報の受信及び発信時に配慮すべき事項を理解させる。

(3) 情報社会の課題と情報モラル
ア 情報化が社会に及ぼす影響と課題
 情報化が社会に及ぼす影響を理解させるとともに,望ましい情報社会の在り方と情報技術を適切に活用することの必要性を理解させる。
イ 情報セキュリティの確保
 個人認証と暗号化などの技術的対策や情報セキュリティポリシーの策定など,情報セキュリティを高めるための様々な方法を理解させる。
ウ 情報社会における法と個人の責任
 多くの情報が公開され流通している現状を認識させるとともに,情報を保護することの必要性とそのための法規及び個人の責任を理解させる。





(4) 望ましい情報社会の構築
ア 社会における情報システム
 情報システムの種類や特徴を理解させるとともに,それらが社会生活に果たす役割と及ぼす影響を理解させる。

イ 情報システムと人間
 人間にとって利用しやすい情報システムの在り方,情報通信ネットワークを活用して様々な意見を提案し集約するための方法について考えさせる。
ウ 情報社会における問題の解決
 情報機器や情報通信ネットワークなどを適切に活用して問題を解決する方法を習得させる。
[科目の特徴]
○「情報モラルを身に付ける」学習活動は,情報の特徴や情報化が社会に及ぼす影響を理解させる。
○(1)アの「情報とメディアの特徴」,(2)アの「コミュニケーション手段の発達」などの項目が増え,情報の表現や効果的なコミュニケーションを行うために情報機器や情報通信ネットワークを適切に活用する学習活動が重視されている。
○「実習を積極的に取り入れること。」と記載されているが,総授業時間数に対する具体的な数値の記載はない。
○「原則として,同一年次で履修させること。」という項目が増えた。



「情報の科学」


この科目は主に情報の科学的な理解を深める学習を重視した「情報B」の内容を柱としている。
改善の主なポイントは次の2項目である。
1 問題解決を行うために情報と情報技術を効果的に活用する学習活動やそのために必要となる科学的な考え方を身に付ける学習活動をより一層重視してる。
2 情報社会を支える情報技術の役割や影響を理解させるとともに,情報モラルを身に付ける学習活動をより一層重視している。

[新旧学習指導要領対照表] 
情報B

第1 目標

 コンピュータにおける情報の表し方や処理の仕組み,情報社会を支える情報技術の役割や影響を理解させ,問題解決においてコンピュータを効果的に活用するための科学的な考え方や方法を習得させる。

第2 内容














(1) 問題解決とコンピュータの活用
ア 問題解決における手順とコンピュータの活用
 問題解決においては,解決の手順と用いる手段の違いが結果に影響を与えること及びコンピュータの適切な活用が有効であることを理解させる。




イ コンピュータによる情報処理の特徴
 コンピュータを適切に活用する上で知っておくべきコンピュータによる情報処理の長所と短所を理解させる。
(2) コンピュータの仕組みと働き
ア コンピュータにおける情報の表し方
 文字,数値,画像,音などの情報をコンピュータ上で表す方法についての基本的な考え方及び情報のディジタル化の特性を理解させる。
イ コンピュータにおける情報の処理
 コンピュータの仕組み,コンピュータ内部での基本的な処理の仕組み及び簡単なアルゴリズムを理解させる。
ウ 情報の表し方と処理手順の工夫の必要性
 コンピュータを活用して情報の処理を行うためには,情報の表し方と処理手順の工夫が必要であることを理解させる。
(3) 問題のモデル化とコンピュータを活用した解決
ア モデル化とシミュレーション
 身のまわりの現象や社会現象などを通して,モデル化とシミュレーションの考え方や方法を理解させ,実際の問題解決に活用できるようにする。




イ 情報の蓄積・管理とデータベースの活用
 情報を蓄積・管理するためのデータベースの概念を理解させ,簡単なデータベースを設計し,活用できるようにする。





(4) 情報社会を支える情報技術
ア 情報通信と計測・制御の技術
 情報通信と計測・制御の仕組み及び社会におけるそれらの技術の活用について理解させる。

イ 情報技術における人間への配慮
 情報技術を導入する際には,安全性や使いやすさを高めるための配慮が必要であることを理解させる。

ウ 情報技術の進展が社会に及ぼす影響
 情報技術の進展が社会に及ぼす影響を認識させ,情報技術を社会の発展に役立てようとする心構えについて考えさせる。
右矢印




















右矢印




















右矢印
情報の科学

第1 目標

 情報社会を支える情報技術の役割や影響を理解させるとともに,情報と情報技術を問題の発見と解決に効果的に活用するための科学的な考え方を習得させ,情報社会の発展に主体的に寄与する能力と態度を育てる。

第2 内容

(1) コンピュータと情報通信ネットワーク
ア コンピュータと情報の処理
 コンピュータにおいて,情報が処理される仕組みや表現される方法を理解させる。
イ 情報通信ネットワークの仕組み
 情報通信ネットワークの構成要素,プロトコルの役割,情報通信の仕組み及び情報セキュリティを確保するための方法を理解させる。
ウ 情報システムの働きと提供するサービス
 情報システムとサービスについて,情報の流れや処理の仕組みと関連付けながら理解させ,それらの利用の在り方や社会生活に果たす役割と及ぼす影響を考えさせる。

(2) 問題解決とコンピュータの活用
ア 問題解決の基本的な考え方
 問題の発見,明確化,分析及び解決の方法を習得させ,問題解決の目的や状況に応じてこれらの方法を適切に選択することの重要性を考えさせる。
イ 問題の解決と処理手順の自動化
 問題の解法をアルゴリズムを用いて表現する方法を習得させ,コンピュータによる処理手順の自動実行の有用性を理解させる。















ウ モデル化とシミュレーション
 モデル化とシミュレーションの考え方や方法を理解させ,実際の問題解決に活用できるようにする。

(3) 情報の管理と問題解決
ア 情報通信ネットワークと問題解決
 問題解決における情報通信ネットワークの活用方法を習得させ,情報を共有することの有用性を理解させる。
イ 情報の蓄積・管理とデータベース
 情報を蓄積し管理・検索するためのデータベースの概念を理解させ,問題解決にデータベースを活用できるようにする。
ウ 問題解決の評価と改善
 問題解決の過程と結果について評価し,改善することの意義や重要性を理解させる。

(4) 情報技術の進展と情報モラル
ア 社会の情報化と人間
 社会の情報化が人間に果たす役割や及ぼす影響について理解させ,情報社会を構築する上での人間の役割を考えさせる。
イ 情報社会の安全と情報技術
 情報社会の安全とそれを支える情報技術の活用を理解させ,情報社会の安全性を高めるために個人が果たす役割と責任を考えさせる。
ウ 情報社会の発展と情報技術
 情報技術の進展が社会に果たす役割と及ぼす影響を理解させ,情報技術を社会の発展に役立てようとする態度を育成する。
[科目の特徴]
○「情報モラルを身に付ける」学習活動は,情報社会を支える情報技術の役割や影響を理解させる。
○(2),(3)で問題解決が項目立てされ,問題解決を行うために,情報と情報技術を効果的に活用する学習活動やそのために必要となる科学的な考え方を身に付ける学習活動が重視されている。
○「実習を積極的に取り入れること。」と記載されているが,総授業時間数に対する具体的な数値の記載はない。
○「原則として,同一年次で履修させること。」という項目が増えた。