公開日 2022年04月22日
学校長より
農業に学び, 農業に生きる 鹿屋農業高等学校
本校は,本土最南端へと伸びる大隅半島のほぼ中央に位置する鹿屋市に立地しており,文部科学省及び鹿児島県教育委員会の教育施策を踏まえ,真理を探究し豊かな情操と健全な心身を培い,地域社会に信頼される開かれた学校づくりに努めている農業高校です。
さらに,農業高校としての高い志と夢を持ち,お互い切磋琢磨しながらの教育活動を通じ,これからの社会で活躍できる資質・能力と豊かな人間性の育成を図っております。
また本校は,明治28年に設立された鹿児島県尋常師範学校附属専科農業講習所にその源を発し,創立130年の歴史と伝統を継承しつつ,農業科,園芸科,畜産科,農業機械科,農林環境科,食と生活科の6学科の連携をさらに深化させ学校活性化を図るとともに,時代及び社会の変化や要請に対応できる人材育成を目指しております。同窓生は2万6千6百人を超え,地域農業の先駆者としてのみならず,県内はもとより全国のあらゆる分野で活躍しています。
我々は,「一人一人が輝きながら,夢と希望を抱いて,未来に挑戦する学校」を学校スローガンに掲げ,「すべては生徒が主人公」をキャッチフレーズに,生徒・保護者・地域から信頼される学校づくりを進めています。
生徒たちに対しては,先取の精神で進んで事に当たる積極性,誠実かつ素直さ,そこに宿る明るさと快活さ,志高く胸を張り,凜と背筋の伸びた身だしなみ,またそれは外見だけでなく,心の中まで美しくあれと。
校訓である「誠実・敬愛・力行」の六文字の中に込められたこの精神こそが,生徒一人一人が輝き,充実した高校生活を送るための糧になるものです。この校訓のもとに,本校生が遥かなる未来に向かって,人徳を磨き,よりよい社会づくりに貢献できる人材に育ってくれることを願っています。
生徒たちは体育系,文化系の部活動等で毎日の練習や活動に励んでおり,多くの部活動が県大会・地区大会等で活躍しています。さらに,専門分野においては,農業クラブ活動,和牛甲子園,フラワーデザインコンテストなどで全国大会に出場,また,九州内の高校では初めて採卵鶏・鶏肉における畜産GAP(JGAP)の認証を取得しています。
これまで卒業生は,鹿児島大学農学部をはじめとした専門系大学や県立農業大学校,各種専門学校等への進学並びに県内外への企業等への就職など100%の進路を実現してきました。
生徒たちは自分自身でも,周囲の人もまだ気づいていない能力を秘めています。そのまだ気づいていない能力を見つけ伸ばしていくために,未知の領域であっても先入観を持たず,いろいろなことに興味を持ってチャレンジする。自分の可能性に気づくためにも,さらに人間性を磨くためにも,多くの人と出会い,自分にないものを持っている人と接することが自分自身の成長にもつながる。鹿屋農業高校はそのような生徒を育てる学校です。
今年度も我々教職員一同は,地域とともに歩み,地域に愛され,永い伝統をはぐくみながら農業教育の中心校として,「生命」を教材として幅広い知見を持った人材の育成を目指し,その使命と責務を自覚するとともに,愛情を持って生徒に寄り添い,生徒の成長と学校の発展を希求しながら,生徒一人一人の夢の実現に向けて全力を尽くしてまいります。
今後とも本校の農業教育と発展のために一層の御理解と御支援をよろしくお願いいたします。
令和7年4月 第37代 校長 米森 剛
創立記念日 | 5月1日(1895年(明治28年)5月1日創立) |
課程 | 全日制農業科 |
学科 | 農業科 園芸科 畜産科 農業機械科 農林環境科 食と生活科 |
生徒数 | 427名(6学級×3学年) ※令和6年4月1日現在 |
職員数 | 117名(非常勤講師,産休・育休,休職も含む) |
教育目標
国及び県の教育施策に則り,また,文部科学省指定農業経営者育成高等学校として,地域の農業,文化,産業及び国際社会の発展に寄与する調和のとれた個性豊かな人材を育成する。
(1)幅広い知識と技術を身に付け,地域社会と産業の発展に貢献する人間の育成
(2)心身とも健全で,柔軟な思考とたゆまぬ実践により真理を探究する人間の育成
(3)個性を尊重し,豊かな感性と創造性に富む,たくましい人間の育成
[校訓]
○ 誠実:正しく観察し,深く思慮し,まじめに真心をもって行動する。
○ 敬愛:自己を尊重し,他を敬い親しみ,信頼協調の心情と態度を持つ。
○ 力行:勤労と責任を重んじ,科学的で忍耐強く努力して行う。


教育方針
(1) 鹿児島県教育振興基本計画の基本目標である「夢や希望を実現しともに未来を創る鹿児島の人づくり~誰もが幸せや豊かさを感じられる地域や社会を目指して~」を重んじ,校訓の「誠実・敬愛・力行」の具現化を図ることによって,真理を探求し豊かな情操と健全な心身を培い,地域社会に信頼
され開かれた学校づくりに努める。
(2) 130年の歴史と伝統を継承しつつ,時代と社会の変化や要請に対応できる人材育成を目指す。また,すべての教職員がその使命と責務を自覚し,生徒の成長と学校の発展を希求し,互いに信頼と敬愛の念を持って本校の教育目標達成に努める。
ア すべての教職員の「協働態勢」と「和」をもって本校教育目標の具現化を図る。
イ 6つの学科の特色を生かした教育を推進し,生徒一人一人が持っている能力と個性の伸長を図る教育を推進する。
ウ 学力向上と心身の健全な育成を図るため,家庭及び地域社会の連携を密に行う。
エ 生徒の能力や適性,進路の多様化を踏まえ,基礎・基本の学習指導の充実を図り,範意識の向上に努め,確実な進路指導を推進する。
オ 豊かな教育的風土・教育環境の中で,すべての教職員が教職の使命を自覚し,地域社会の信頼と期待に応えうる教育実践の推進に努める。
カ 学校における働き方改革を通じた教育の質の維持と向上に努め,業務の簡素化・効率化や業務改善の意識化を図る。


目指す学校像
(1) 基礎学力の定着に努め,多様な進路実現を達成できる学校
(2) 豊かな心を育て,人に優しく接することができ,笑顔に満ちた学校
(3) 保護者と地域から信頼され,生徒の満足度向上を追求する学校
(4) 専門教育の先進的役割を担う学校
(5) 「いのち」について真剣に向き合える学校
スローガン : 「一人一人が輝きながら,夢と希望を抱いて,未来に挑戦する学校」
キャッチフレーズ :「すべては生徒が主人公」
生徒に必要な5つのC:教育活動のあらゆる場面でChallenge(挑戦する力),Curiosity(高める力),Courage(踏み出す力), Communication(つながる力),Creativity(創造する力)を育てる。
目指す生徒像
(1) 校訓である「誠実・敬愛・力行」の精神の実現を目指す生徒
(2) 確かな学力と高い専門性を有し,思考力・判断力・表現力を備えた生徒
(3) 部活動を通じて自己の研鑽に努め,地域社会の担い手としての資質を備えた生徒
(4) 他者を思いやり,夢や希望に向かって積極的に挑戦する生徒
(5) 自分自身が進化・成長することに喜びを感じる生徒
(1) 基礎学力の定着と向上により生徒一人ひとりの進路実現を図る指導体制の確立
ア 自学自習の力の確立
(ア) タブレットを有効に活用した学習力の向上
(イ) 授業を中心とした学ぶための基礎知識,思考力,課題解決能力の育成
(ウ) 予習・授業・復習に対する計画的な課題,小テストなどを通じた学習習慣の確立
イ 3年間を見通した組織的な進路指導・学習指導の充実
ウ 教員個々人の授業力の向上並びに教科指導の工夫・改善
エ アクティブ・ラーニング(AL)の展開による思考力,学力の向上
オ 各学科の専門的知識及び技術の習得並びに資格取得の充実
カ 外部講師の効果的な活用
(2) 基本的生活習慣の確立
ア 挨拶の励行
イ 服装指導と遅刻・欠席指導の徹底
ウ 礼節を重んじる態度の育成
エ 時間の厳守等の凡事徹底
(3) 安全・安心な学校生活の遵守
ア いじめ・暴力の根絶
イ 自尊感情や利他の精神の涵養
ウ 交通安全指導の徹底,交通事故の根絶
エ 教育相談,保健指導及び健康管理の充実
(4) 生徒指導及び特別支援教育の充実並びに人権教育の充実
ア 生徒の状況把握による個々に対応した生徒指導,特別支援教育の充実
イ 全職員による各事案への事前及び早期対応など学校としての対応力の向上
ウ 生徒の心に届く生徒指導の実践
エ 命の授業や性教育を充実させ,「いのち」と真剣に向き合う教育の実践
オ 全ての教育活動を通じての生徒の人権尊重精神の高揚
カ 教職員の人権意識の高揚並びに資質の向上
キ 人権教育の指導内容及び方法の工夫・改善
ア 6学科の活性化推進及び学科間連携の強化並びに業務の精選と改善
イ 小・中学生が入学してみたいと思う特色ある教育活動の推進
ウ カリキュラム・マネジメントの推進
エ 生徒,保護者及び地域の期待に応える組織的な学校改善の推進
オ 学校説明会等の充実及び実施の工夫改善並びに情報発信充実
カ 部活動及び農業クラブ活動のさらなる活性化
キ 校務分掌,学校行事など校内業務内容の精選と改善
ク 魅力ある充実した寮教育の推進
(6) 教職員の服務規律の厳正確保及び不祥事の根絶
ア 全体の奉仕者としての責任と自覚
イ 職員共通の課題意識,同一のベクトル
ウ 率先躬行する自律的行動
エ 交通法令の遵守
オ 適正な現金管理
カ 生徒個人情報の適正管理


学校沿革
明治28年 | 鹿児島県尋常師範学校付属専科農業講習所として創立 |
31年 | 鹿児島県農学校と改称 |
35年 | 鹿児島県鹿屋農学校と改称 |
昭和12年 | 鹿児島県鹿屋町寿明院(現在地)へ移転新築 |
31年 | 鹿児島県立鹿屋農業高等学校(現校名)と改称 |
44年 | 文部省より自営者養成農業高校として指定を受ける |
平成 7年 | 創立100周年記念式典挙行 |
8年 | 「くくり募集」による入学を開始 |
22年 | 「くくり募集」による入学を廃止 |
23年 | 校舎および体育館の大規模耐震改修工事開始 |
26年 | 敷地内校舎大規模耐震改修工事終了 |
27年 | 創立120周年記念式典挙行 |
30年 |
第1回全国農業高等学校和牛枝肉共励会最優秀賞
|
30年
令和元年
2年
5年
|
第69回日本学校農業クラブ全国大会鹿児島大会事務局校
責善寮50周年記念式典開催
学科再編を行い,「農業科」「園芸科」「畜産科」「農業機械科」
「農林環境科」「食と生活科」の6学科となる。
第7回和牛甲子園総合優勝
|